奨学金の繰り上げ返済とは?利用するメリットや手続き方法・注意点
社会人として生活するなかで毎月の奨学金返済が家計を圧迫し、「このまま完済できるだろうか」と不安を抱えている人は多いのではないでしょうか。そんなときに選択肢の一つとなるのが「奨学金の繰り上げ返済」です。
繰り上げ返済の制度を活用すれば、返済期間の短縮化を図り、もしくは月々の支払い額を抑えて、利息負担を軽減しながら返済計画を立て直せます。
この記事では、繰り上げ返済の基本的な仕組み、シミュレーション例、具体的な手続きの流れを解説します。併せて、繰り上げ返済の上限やタイミング、贈与税が発生するケースなど注意しておきたい点も取り上げますので、ぜひ参考にしてください。
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奨学金の繰り上げ返済とは
奨学金の繰り上げ返済とは、毎月の予定返済額を超えて、返済額の一部あるいは全額を予定より早くまとめて返済する行為、もしくはその制度です。
日本学生支援機構(JASSO)の「令和4年度 学生生活調査」によると、大学(昼間部)で奨学金を受給している学生の割合は55.0%でした。また、短期大学(昼間部)では61.5%、大学院修士課程で51.0%にのぼります。
現状ではこのように多くの学生が奨学金を利用しており、卒業後の返済計画を早期に立てることが重要です。奨学金の繰り上げ返済制度の活用は、返済期間の短縮や利息負担の軽減といった点で、返済者の家計管理に大きな意味を持ちます。
奨学金の繰り上げ返済は2種類

奨学金の繰り上げ返済には、大きく分けて「軽減型」と「短縮型」の2種類があります。
軽減型は、繰り上げ返済を行なうことで毎月の返済額を減らす方法です。一方、短縮型は返済期間そのものを短くする方法で、月々の返済額は変わりません。
日本学生支援機構(JASSO)の場合、基本的に短縮型が適用され、利息の節約効果が期待できます。どちらを選ぶかは、手元の資金状況や返済計画に合わせて判断するとよいでしょう。
奨学金を繰り上げ返済する4つのメリット
奨学金の繰り上げ返済を検討するにあたっては、判断材料としてメリットを確認しておくことが大事です。具体的には、以下の4つのメリットがあります。
- 返済期間が短くなる
- 月々の返済負担が減る
- 支払利息を減らせる
- 機関保証料が一部返金される
返済期間が短くなる
繰り上げ返済の短縮型を利用すると、奨学金の返済期間を短くできます。完済時期が早まるため、返済計画が明確となって将来の見通しを立てやすくなり、精神的な負担の軽減にもつながります。
また、早い段階でまとまった資金を用意できる場合は、返済期間を短縮することで利息を抑えられ、総返済額の節約にも効果的です。返済の負担が軽くなる分、家計の安定にも寄与します。
月々の返済負担が減る
軽減型の繰り上げ返済は、月々の返済額を抑えられる方法です。手元資金には余裕があるものの、生活費やほかの支出との兼ね合いで月々の負担を軽くしたい場合に向いています。
月々の返済額が少なくなることで無理のない返済計画を立てやすくなり、返済による精神的な負担も軽減されます。ただし、日本学生支援機構の奨学金は、基本的に返済期間短縮型です。返済月額の軽減型は適用されないため、このメリットを求める場合は別の制度や返済方法を検討する必要があります。
支払利息を減らせる
奨学金を繰り上げ返済すると、元本の減少が早まるため利息計算の対象額が縮小し、総支払利息を抑えられます。
特に短縮型を選ぶ場合は、返済期間そのものが短くなって利息が発生する期間も減るため、数万円~十数万円規模の節約効果が期待できます。残債に対してまとまった額を繰り上げれば、長期的な家計負担を大幅に軽減することも可能です。
機関保証料が一部返金される
機関保証とは、保証人を立てられない場合に利用できる制度で、保証機関が返済を肩代わりする仕組みです。機関保証付きの奨学金では、繰り上げ返済によって返済期間が短くなると保証機関のリスクが下がるため、保証料の一部が返金される場合があります。
特に短縮型や全額返済で適用されることが多く、例えば機関保証センターでは返還完了から約3ヵ月後に振込口座へ振り込まれます。返金額は保証料の7割程度が目安で、利息の節約効果に加えた実質的なメリットとなります。
ただし、保証機関や貸与条件によって返金の有無や金額は異なるほか、返金は手数料控除後の額となる点にも注意が必要です。事前の条件確認が欠かせません。
奨学金を繰り上げ返済するデメリット
奨学金の繰り上げ返済にはデメリットもあるため、許容できるかを確認しておきましょう。具体的には、以下のデメリットがあります。
- 手元の現金が減る
- 手数料がかかる場合がある
- 手続きに手間がかかる
手元の現金が減る
奨学金の繰り上げ返済には、予定より早くまとまった資金の用意が必要となり、生活費や緊急時の貯蓄を圧迫する可能性があります。家計に余裕がない場合や、病気・失業といった突発的な出費が想定される状況では、無理な返済で生活が苦しくなるリスクもあるため注意しなければなりません。
繰り上げ返済によって精神的な安心感は得られるものの、そのあとも月々の返済は続くため、貯蓄が尽きてしまうとカードローンなど高金利の借入に頼らざるを得ない場合もあります。事前に家計をシミュレーションし、将来の資金計画に無理がない範囲で実行することが重要です。
手数料がかかる場合がある
日本学生支援機構の奨学金では、繰り上げ返済に手数料は一切かかりません。一方、民間の奨学金や金融機関の教育ローンなどでは、返済方法や手続き内容によって手数料が発生する場合があります。
手数料は返済総額に影響するため、事前に各機関の規約やFAQを確認し、繰り上げ返済によってどれだけコストが変わるかを計算しておくことが大切です。特に複数回に分けて繰り上げ返済する場合は、手数料の有無が節約効果を左右します。
手続きに手間がかかる
奨学金の繰り上げ返済には、ネットや郵送、FAXなどでの手続きが必要で、書類の記入や提出、返済額の確認といった細かい作業が発生します。返済日や返済額の調整も事前に確認する必要があり、時間や労力を要することも少なくありません。
特に、社会人として多忙な場合や、ほかの手続きと並行して進めている場合は、締め切りや必要書類をあらかじめ把握し、計画的に準備することが重要です。日本学生支援機構の奨学金だと、申請自体は専用Webサイト「スカラネット・パーソナル」から行なえますが、内容の確認は慎重に進める必要があります。
奨学金を繰り上げ返済した場合のシミュレーション

ここで、繰り上げ返済の具体的なイメージをつかむためにも、以下の条件をもとに奨学金を繰り上げ返済した場合のシミュレーションを見てみましょう。
3年目に100万円を繰り上げ返済した場合:
- 奨学金の種類:第二種奨学金(利息付・貸与型)
- 借入総額:360万円
- 返済期間:20年
- 利率:1.641%
| 通常返済 | 繰り上げ返済 | 軽減効果 | |
| 返済総額 | 4,254,303円 | 3,997,133円 | 257,170円 |
| 返済期間 | 20年(240回) | 14年1ヵ月(169回) | 5年11ヵ月 |
表からもわかるとおり、繰り上げ返済することで総返済額が257,170円削減され、返済期間も5年11ヵ月短縮されます。金利によって利息軽減の規模は変わりますが、家計負担を早期に解消でき、精神的な余裕が得られる点は共通のメリットです。
ただし、短縮される期間や節約できる利息額は、借入額・金利・返済計画によって異なります。正確な数値を把握するには、日本学生支援機構のホームページや各種シミュレーションサイトを利用し、ご自身の条件に基づいて確認することが重要です。
繰り上げ返済の手続き方法
繰り上げ返済の手続きは、以下の方法で行なえます。
- Webで申請
- 郵送・FAXで申請
Webで申請
日本学生支援機構が提供する「スカラネット・パーソナル」を利用すれば、オンラインで簡単に繰り上げ返済の手続きが行なえます。奨学生番号、ID、パスワードでログインし、「各種届願・繰上」から「繰上返還申込」を選択します。全額または一部繰上を選び、返済金額(月返済額の倍数)や返済日を入力すれば完了です。
振込方法(口座振替)の確認や申し込み状況の照会も画面上で行なえるため、郵送や窓口対応の手間を省けます。自宅や職場から操作でき、土日・祝日も申請可能で、忙しい社会人でも進めやすい点がメリットです。
郵送・FAXで申請
スカラネット・パーソナルを利用できない場合や書面での手続きを希望する場合は、所定の申込書を郵送またはFAXで提出して申し込めます。日本学生支援機構では、「繰上返還申込書」に必要事項を記入したうえで、郵送による申し込みが可能です。
申込書には、奨学生番号、繰り上げ返済を希望する月(申込日から3ヵ月以内)、返済金額(全額または一部)、連絡先などを正確に記入します。郵送の場合は封筒に入れて指定の住所へ送付し、FAXの場合は指定の番号に送信します。
郵送やFAXはオンライン申請に比べて処理に時間がかかることもあり、返済日や金額の調整を早めに行なうことが大切です。オンライン環境がない場合や、書面での管理を重視する場合には適した方法ですが、提出期限や記入漏れ・不備には十分注意してください。
奨学金を繰り上げ返済する際の注意点
繰り上げ返済をする際は、上限や金銭的余裕、贈与税に注意が必要です。以下でそれぞれを詳しく説明します。
- 繰り上げ返済の上限は「返済月額×指定回数」
- 無理な返済は禁物
- 親が返済する場合は贈与税に注意
繰り上げ返済の上限は「返済月額×指定回数」
奨学金の繰り上げ返済には、1回当たり「返済月額×指定された返済回数」が上限として設けられています。例えば、月々の返済額が3万円の場合、10万円を繰り上げ返済したいときでも、上限に合わせて9万円(3回分)か、12万円(4回分)で申請する必要があります。
繰り上げ返済の希望額が上限に合わない場合は、返済回数や金額の調整が不可欠です。返済計画を立てる際には、毎月の返済額と申請できる回数の上限を把握し、無理のないスケジュールで進めましょう。
無理な返済は禁物
奨学金の繰り上げ返済にはメリットがありますが、手元の生活資金や緊急時の備えを削ってまで返済を急ぐべきではありません。返済額を優先しすぎると、生活費やほかの支出に影響が出て、家計全体の安定を損ねる可能性があります。
奨学金の金利は一般的に0.1%~3%程度と、ほかの借入と比べれば高くありません。そのため、返済を急がず、まずは3~6ヵ月分ほどの生活費を確保したうえで検討しても十分です。結婚・出産・住宅購入といった将来的なライフイベントも踏まえ、余裕資金で計画的に進めることが重要です。
親が返済する場合は贈与税に注意
親が奨学金の繰り上げ返済を肩代わりする場合、親から子への金銭的支援とみなされ、贈与税の対象になる場合があります。
年間110万円までは基礎控除の範囲内で課税されませんが、それを超える金額には10%以上の贈与税率が適用されます。税負担を避けるには、繰り上げ返済を複数年に分け、年間の援助額を110万円以内に収めるなどの工夫が必要になります。
キャリア・収入アップを目指せる不動産営業職でスムーズな奨学金返済を
長期間にわたる奨学金の返済は、日々の生活や将来の資金計画に大きく影響します。こうした負担を軽減する一つの方法として、収入向上やキャリアアップが見込める業種へ挑戦する選択があります。そのなかでも、不動産営業職は成果が収入に反映されやすく、将来的な返済計画を立てやすい点が特徴です。
生和コーポレーションの不動産営業職では、営業経験の有無を問わず活躍できる環境が整っており、入社5年目の平均年収が1,125万円という実績があります。年収アップ率も、経験者で60%、未経験者でも40%と高く、最短5年で支店長に昇格した例もあるなど、キャリアの伸びしろが大きい職種です。
不動産営業職は、未経験からでも収入アップやキャリア形成を目指しやすく、奨学金返済を早期に安定させたい方にとって現実的な選択肢となるでしょう。
奨学金の繰り上げ返済に関するよくある質問
奨学金の繰り上げ返済に関してよくある質問とその回答をご紹介します。
繰り上げ返済はボーナスで一括返済してもいい?
ボーナスなどの臨時収入を使って奨学金を一括で繰り上げ返済することは可能です。まとまった資金で返済を前倒しすることで、利息が発生する期間が短くなり、総返済額の軽減につながります。
ただし、一括返済で手元の生活資金が不足すると、急な出費に対応できなくなるおそれがあります。返済によって生活が不安定にならないよう、無理な一括返済は避けて生活とのバランスを考慮した返済計画を立てることが重要です。
複数の奨学金を借りている場合はどう返済すればいい?
複数の奨学金を借りている場合は、それぞれの返済条件や利率を確認し、金利が高いものや返済期間が短いものから繰り上げ返済するのが基本です。こうした優先順位を付けることで、総利息を最小限に抑えやすくなります。
例えば第一種(無利子)と第二種(有利子)を併用している場合、有利子である第二種を優先すると効果的です。返済状況は表やアプリなどで整理し、無理のない計画で進めていきましょう。
繰り上げ返済は何度でもできる?
奨学金の繰り上げ返済は、基本的に何度でも行なうことが可能です。まとまった資金が準備できたタイミングで繰り上げ返済を重ねれば、その分利息負担が軽くなり、返済期間の短縮にもつながります。
ただし、1回当たりの繰り上げ返済金額には「返済月額×指定回数」という上限があり、必ずしも希望どおりの金額を返済できるとは限りません。また、貸与機関や奨学金の種類によっては、回数や金額に独自の制限がかかっているケースもあるため、申し込み前に制度の詳細や条件を確認することが重要です。
まとめ:奨学金の繰り上げ返済は無理のない範囲で計画的に
奨学金の繰り上げ返済は、返済総額や利息を減らす効果があり、家計負担の軽減にもつながります。一方で、手元資金が減ることで生活や緊急時の対応に影響が出る可能性もあるため、上限額や注意点を理解したうえで計画的に進めることが重要です。
また、奨学金返済をスムーズに進める手段として、収入を高められる環境に身を置くことも有効です。生和コーポレーションの不動産営業職は、未経験からでも入社5年目で平均年収1,125万円を狙える体制が整っており、早期完済を目指す方にとって有力な選択肢となるでしょう。
詳しくは生和コーポレーションの採用情報ページをご覧ください。