アパート経営・マンション経営におけるキャッシュフローの落とし穴

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キャッシュフロー

キャッシュフローとは、事業の経営活動から得られる現金における収入額と支出額の差額である、手元に残る現金残高を意味します。

売掛金などの将来代金を受領できる債権ではなく、お札や硬貨などの現物としての現金のことを指します。

これには現金と同じようにいつでも経済活動が可能な預金も現金・キャッシュとして含まれます。

収益自体は黒字なのにもかかわらず、それに見合うだけのお金(キャッシュ)が残っていないという状況下にある苦しい経営を強いられている方も存在します。

毎年の確定申告では「所得金額」というものを計算しますが、これと「キャッシュフロー」とは、似て異なるものであることを知っておきましょう。

所得上、どんなに儲かっていることになっていたとしても、現金がなければ経営は安定しないというのが実際のところです。

借入金の返済について

借入金の返済においては、利息に関しては必要経費としてみなされますが、元金返済額は所得の計算上は必要経費に入りません。

しかし、キャッシュフローの計算上は「現金支出額」として把握されることになります。

借入金の元金返済額が70万円だった場合、所得金額は100万円でも、キャッシュフローでは30万円ということになります。

所得金額より、キャッシュフローが70万円減少してしまうということなのです。

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減価償却費

減価償却費は、所得計算上も必要経費として扱われますので、きちんと収入から控除することができますが、実際にお金が支出されるわけではありません。

このため、手元には現金が残り、キャッシュフローは所得金額より減価償却費の分大きく計算されることになります。

所得金額とキャッシュフロー

所得計算の項目の中には、所得金額よりもキャッシュフローを減少させるものがあります。

その代表例としては「借入金の元金返済」「所得税・住民税の支払」「固定資産の購入」があります。

これらは、所得計算では算入することができず、実際の現金は減ってしまう項目です。

また「滞納家賃」は、実際に現金が入って来ていないのにも関わらず、所得計算ではプラスとして処理しなければならない項目です。

家賃という未収金(賃貸料の債権)はあるのだけれど、現金が全く入ってきていないという状況になりますので、注意が必要です。

所得金額よりもキャッシュフローを増加させる項目もあります。「減価償却費」はその代表的な例です。

所得計算では支出として算入することができますが、実際の現金は減ってはいません。

その他「未収家賃の回収」や「預かり敷金」といったものがありますが、これらは所得計算には算入されません。

しかし現金としては確かに手元に入って来るものとなります。

滞納家賃に注意しましょう

中でも特に注意が必要なのが先に挙げた「滞納家賃」です。手元に現金が入ってきていなくても、未収金という債権で計上するので、その家賃を売上として扱わなければなりません。

この結果、手元に現金がない状態となり、キャッシュフローが悪化してしまうのです。

キャッシュフローの改善は、現在のアパート経営やマンション経営に求められている重要なこと考えられています。



簿記上でいくら売上が上がったとしても、手元に現金が残らないのであれば、投資という観点から考えても、また、安定経営という観点からしてもマイナスになります。

しっかりとしたキャッシュフロー経営を意識して運営をしていきましょう。