駐車場経営の固定資産税とは?いくらかかる?計算方法や節税のポイントについても解説

駐車場経営は初期投資額を安く抑えることができるため利益を出しやすいと考え、駐車場の経営を検討する方が多いのではないでしょうか。

駐車場経営は固定資産税が大きな負担になることがあるため、固定資産税を含めた長いスパンの収支計画を立てる必要があります。

今回は、駐車場経営に関わる固定資産税や具体的な計算方法、固定資産税の節税ポイントについてお伝えしていきます。

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駐車場経営にかかる固定資産税はなぜ高いのか?

まずは、駐車場経営にかかる固定資産税が高くなる要因を理解しましょう。

駐車場経営にかかる固定資産税の概要

毎年1月1日時点で固定資産課税台帳に登録されている土地や建物などの固定資産には固定資産税が課税され、駐車場にかかる固定資産税を含め毎年4~5月に納税通知書が届きます。駐車場にかかる固定資産税の納付方法は年4回の分割方式か一括による納付のどちらかです。固定資産税の納付は区役所・コンビニ・銀行・各金融機関などで行うことができます。納付期限に十分注意し、余裕を持って支払いましょう。

固定資産税が課税される土地の地目は全部で23種類あり、固定資産税の評価基準では10種類の地目が該当します。「宅地」と「雑種地」は固定資産税の評価基準に該当する10種類の地目に含まれ、宅地は家やマンションを建てるための土地、雑種地は駐車場などに活用される土地とされます。固定資産税を計算する際、駐車場経営において固定資産税の課税対象となるのは「土地(宅地や雑種地)」と「建物(家やマンション、駐車場設備など)」です。駐車場は宅地ではなく雑種地に分類されるため、マンションなどを建設して賃貸経営した場合に比べ、固定資産税は最大で6倍高くなります。

なぜ駐車場に使用される土地と住宅用の土地では固定資産税に6倍もの差がでるのでしょうか。それは、住宅用の土地には特例が認められているからです。住宅用地に認められる特例とは、住宅用地にかかる固定資産税と都市計画税の税率を緩和する減免処置です。住宅用地には一戸建てやマンション、アパートの敷地、住宅用建物の敷地と一体となっている庭や自家用駐車場が該当します。一戸建てを建設する土地や建物は固定資産税と都市計画税の税率が軽減されます。

しかし、駐車場にも住宅用地の特例が認められる場合があります。それは、アパートやマンションなどの住民が駐車場を使用する場合です。住宅用地の特例が認められる土地の中に「住宅用家屋の敷地と一体となっている庭・自家用駐車場」があります。建物と駐車場を一体利用している土地であれば住宅用地の特例が認められ、固定資産税を安く抑えることが可能になります。

駐車場の固定資産税は雑種地に分類される

土地は自宅として使用されたり、田として活用したり、様々な役割があります。「不動産登記法」では、土地は23種類に分けられています。宅地・学校用地・鉄道用地・運河用地・水道用地・田・畑・塩田・池沼・山林・保安林・牧場・原野・鉱泉地・墓地・境内地・ため池・用悪水路・堤・井溝・公衆用道路・公園・雑種地の23種類に地目が分類され、それぞれ細かい基準に当てはめながら決定します。

しかし、雑種地は非常に分類が難しく、基準も曖昧です。雑種地の定義は「ほかのどの地目にも該当しない土地」つまり「雑種地を除く22種類の地目以外の土地」です。定義が曖昧で区分の難しい雑種地ですが、雑種地に該当する代表的なものとして「駐車場」が挙げられます。駐車場といっても、コインパーキングなどのアスファルト舗装がされたもの、砂利敷きの青空駐車場などがありますが、ほとんどのものが雑種地として評価されます。

土地は住宅用と雑種地に分かれる

上記でも説明したように、土地の地目は23種類に分類され「宅地(一戸建てやマンションなどを建てるための土地)」と「雑種地(駐車場やゴルフ場に活用される土地)」は固定資産税の評価基準に該当する10種類の地目に含まれます。それぞれ、地目が想定している用途が異なり、宅地は「建物の敷地及びその維持もしくは効用を果たすための土地」、雑種地は「ほかのどの地目にも該当しない土地」とされます。

宅地はマンションや一戸建てを建てるときや店舗・工場を建てるときに該当します。雑種地は「ほかのどの地目にも該当しない土地」とされますが、「ほかのどの地目」とは、雑種地を除く22種類の地目を指します。

雑種地に該当するものとして、「駐車場」や「資材置き場」などが挙げられますが、マンションや店舗に併設される駐車場などは「住宅用家屋の敷地と一体となっている庭・自家用駐車場」に該当し、主要な地目が「宅地」として認められる。野球場などに併設される駐車場は、主要な地目が「雑種地」となり、まとめて「雑種地」と判断されます。

住宅用の土地の固定資産税には特例の減免措置がある

「宅地」は住宅用地(家やマンション)と非住宅用地(店舗や工場)に分けられ、住宅用地には、税負担を軽減する目的で特例の減免措置が設けられています。減免措置を正しく適用するためには「固定資産税の住宅用地等申告書」による申告が必要です。

住宅用地の特例措置で適用される土地は「小規模住宅用地(住宅用地で住宅1戸につき200m2までの部分)」と「一般住宅用地(小規模住宅用地以外の住宅用地)」に分けられます。小規模住宅用地の場合の固定資産税は課税標準価格×1/6、都市計画税は課税標準価格×1/3となり、一般住宅用地の固定資産税は課税標準価格×1/3、都市計画税は課税標準価格×2/3となります。

「課税標準価格」とは、固定資産税を課税するための基準となる価格で、一般的に「評価額」と呼ばれるものです。固定資産は「課税標準額(評価額×税率)」により算定しますが、小規模住宅用地の場合の固定資産税は課税標準価格×1/6となり、これは評価額が1/6になることを意味します。

駐車場の設備に関わる固定資産税とは?

駐車場に課せられる固定資産税は、駐車場設備にも課税されます。駐車場設備に関わる固定資産税はどういったものでしょうか?

駐車場設備に関する固定資産税の概要

駐車場において固定資産税の課税対象となるのは「駐車場を建設した土地(雑種地」と「駐車場に備えられた設備(アスファルト舗装など)」の2つです。駐車場に備えられた設備の例として、屋根・アスファルト舗装・フェンス・外灯などが挙げられます。

駐車場の設備にかかる固定資産税の申告方法については、市区町村役所から届く償却資産報告書を毎年1月末までに市区町村へ提出します。一緒に種類別明細書(減少資産用)が届きますが、初年度は提出の必要はありません。2年目以降前年度から減少した償却資産がある場合に償却資産報告書とともに提出します。新規で駐車場の経営を始めた方にも届きますが、届かない場合は市区町村役所での申告が必要です。

また、駐車場の設備のような固定資産は一括償却資産として経費計上できます。ただし土地の固定資産税は経費計上できないので注意が必要です。駐車場にかかる固定資産税の額は毎年4~5月に送られてくる「固定資産税・都市計画税納税通知書」で確認することができます。納税通知書には土地や建物ごとの価格に加えて、計算方法まで記載されているため、気になる方は目を通すといいでしょう。

もし「固定資産税・都市計画税納税通知書」を破棄してしまった場合は、数百円の手数料を払い、自身の土地を管轄する市区町村役場で「固定資産税評価証明書」を発行することができます。そのほかに「固定資産課税台帳」を確認する方法もありますが、納税義務者や所有者などの関係者しか閲覧できない上、こちらも手数料がかかります。

アスファルト舗装・フェンスなどの設備には固定資産税がかかる

駐車場を経営する際、駐車スペースをアスファルトで舗装し、精算機やフェンスなどを設置します。駐車場に設置されたアスファルト舗装やフェンスなどの設備は固定資産税の課税対象になる場合があります。

駐車場を経営する際は、アスファルト舗装やフェンスなどにかかる固定資産税があることを知っておくといいでしょう。

償却資産が150万円を超えると固定資産税が増える

償却資産とは、土地や建物以外で取得費用が10万円を超える資産のことで、構築物・機器及び装置・船舶・航空機・車両及び運搬具・工具類の6つに分類されます。

償却資産に固定資産税が課せられる条件として、償却資産の合計金額が150万円を超えると固定資産税を課税される対象になります。

駐車場設備の場合、償却資産に該当する可能性のある主なものは以下の通りです。

・垂直循環式駐車場(メリーゴーランド式)機械装置一式
・エレベータースライド方式駐車場(格納部分への水平移動もエレベーターのもの)エレベーター等機械装置一式
・ターンテーブル
・駐車料金自動収納装置一式
・料金精算機
・駐車券発行機
・車番認識装置
・カーゲート、フラッパーゲート
・車止め
・コーナーガード(柱・壁と一体となっているものを除く)。
・カーブミラー

また、償却資産に該当しない可能性のある主なものは以下の通りです。

・垂直循環式駐車場(メリーゴーランド式)外壁、屋根、基礎
・エレベータースライド方式駐車場(格納部分への水平移動もエレベーターのもの)外壁、屋根、基礎
・エレベーター方式駐車場(駐車スペースへは自走により移動するもの)
・外壁、エレベーター、基礎

駐車場設備にかかる費用はそれほどかからないため税金の額も大きくなることはありませんが、固定資産税が課せられる可能性のあるものなので注意が必要です。

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駐車場を経営する場合の固定資産税の計算方法

実際に駐車場経営をする場合の固定資産税の計算例をいくつかのパターンでシミュレーションして紹介します。

駐車場経営に関する固定資産税の計算方法の概要

固定資産税を求める計算方法は、所有する固定資産の評価額に標準税率(1.4%)を乗じて求められます。

固定資産税の計算式

固定資産税=課税標準額×標準税率(1.4%)

課税標準額は所有する固定資産の評価額のことを指し、固定資産税を計算するときの基準となる価格です。東京都や各市町村が土地の公的価格や家屋等の時価額にもとづいて算定し、3年に1度見直しがかけられる時点での地価に応じて金額が決まります。

駐車場経営に関する固定資産税は、土地・家屋・償却資産の評価額を計算し、それぞれにかかる税金を合算した金額が固定資産税となります。

土地・家屋・償却資産の計算方法を順番に紹介します。

土地・家屋・償却資産の評価額計算方法

以下では固定資産税を算出するために必要な評価額の計算方法について、土地・家屋・償却資産にそれぞれについて紹介します。

土地の評価額の計算式

土地の評価額(固定資産税評価額)は公示地価の約70%が評価額となります。計算式は以下の通りです。

土地の評価額=公示価格の約70%

土地の評価額は地域によってばらつきがあり、地価が安い時期・安い地域は固定資産税も安く、地価が高騰している地域では評価額も高くなります。

家屋の評価額の計算式

家屋の評価額は、「現時点で同じ建物を同じ土地に建てたらいくらになるか」を想定して建築価格を求める「再建築価格方式」によって算出されます。はじめに家屋の単価を算出し、経年劣化分を減価することで求めることができます。計算式は以下の通りです。

家屋の評価額=評点1点あたりの価額×床面積×単位面積あたりの再建築費評点×経年減点補正率

「評点1点あたりの価額」は補正率のことをいい、地域によって価格に差がある家屋の資材費や労務費を反映して算出します。

固定資産税の計算をする際に、家を購入した金額の6~7割に税率をかけると大体の固定資産税の金額がわかるといわれています。しかし、固定資産税の算定は「家を新築で購入したか」「家を中古で購入したか」「家を建ててからどのくらいの年数が経っているのか」という点も考慮しなれければならないため、正確な金額とはいえません。

償却資産の評価額の計算式

償却資産は、そのひとつひとつに評価額をつけていきます。駐車場の場合「精算機の評価額」「フェンスの評価額」など、資産を取得した年月や、取得にかかった金額、耐用年数などをもとに評価額がつけられます。例えば、10年前に30万円で取得した精算機の現在の評価額が5%を下回った場合、30万円の5%に相当する1万5千円が評価額となります。また、償却資産を取得した年が「前年度」か、「前年度以前」かによって計算式が異なるため注意が必要です。

前年中に取得した資産の場合:取得価額×{1-(減価率÷2)}
前年度以前に取得した資産の場合:前期の価格×(1-減価率)

減価率は建物の劣化を数字で表したもので「耐用年数に応ずる減価率表」で簡単に調べることができます。

固定資産税と都市計画税を足したものが実際にかかる税金

固定資産税は「固定資産税=課税標準額×標準税率(1.4%)」によって算出されますが、実際は都市計画税という税金が固定資産税と別で固定資産にかかります。

都市計画税は道路の建設や上下水道の整備といった、都市計画事業などに充てることを目的とした税金です。「市街化区域」内に土地や家を所有している方に課せられる税金で、土地や家を所有する全ての人が納めなければいけないわけではありません。

市街化区域とは、「10年以内に市街化を計画している区域」または「すでに市街化が完了している区域」を指します。土地や家のある区域が市街化区域か調べるには、土地や家を管轄する自治体の窓口に聞きにいく方法や自治体のホームページで公開されている都市計画マップを調べる方法があります。土地や家を購入する前であれば、不動産会社に調べてもらう手もあります。

都市計画税の税額は「都市計画税=課税標準額×都市計画税率」によって算定されます。都市計画税は東京都や各市町村が課す地方税のため、税率は自治体によって違います。ただし、都市計画税の税率は0.3%を上限としているため、0.3%より高くなることはありません。正確な税率は自治体のホームページを確認するなどして調べましょう。

土地にかかる固定資産税の計算

アパートと駐車場にかかる固定資産税を、土地面積・土地の評価額を同一としたシミュレーションで算出し比較してみましょう。

シミュレーション①

・住宅用地
・市街化区域に建設したアパート
・床面積300㎡
・土地面積200㎡
・土地の評価額9,000万円
・建物の評価額5,000万円
・固定資産税1.4%
・都市計画税0.3%
・小規模住宅用地に該当するため住宅用地の特例適用
・新築住宅のため固定資産税1/2

建物にかかる固定資産税の計算

固定資産税=5,000万円×1/2×1.4%=350,000円
都市計画税=5,000万円×0.3%=150,000円
固定資産税+都市計画税=500,000円
建物にかかる固定資産税=500,000円

土地にかかる固定資産税の計算

固定資産税課税評価額=9,000万円×1/6=1,500万円
都市計画税課税評価額=9,000万円×1/3=3,000万円
固定資産税=1,500万円×1.4%=210,000円
都市計画税=3,000万円×0.3%=90,000円
土地にかかる固定資産税=300,000円
市街化区域に建設したアパートにかかる固定資産税=800,000円

シミュレーション②

・雑種地
・市街地のコインパーキング
・土地面積200㎡
・駐車スペース7台
・アスファルト舗装費用300,000円
・精算機400,000円
・土地の評価額9,000万円
・固定資産税1.4%
・都市計画税0.3%

土地にかかる固定資産税の計算

固定資産税=9,000万円×1.4%=1,260,000円
償却資産にかかる固定資産税の計算
償却資産の合計額=300,000円+400,000円=700,000円
償却資産の合計額が150万円以下のため課税対象外
市街地のコインパーキングにかかる固定資産税=1,260,000円

以上のように、住宅用地の特例がない雑種地の場合、固定資産税が高くなることがわかります。

償却資産にかかる固定資産税の計算

償却資産は固定資産税とは分けて計算されます。実際に償却資産にかかる固定資産税をシミュレーションで計算してみましょう。

シミュレーション①

・新設したコインパーキングの駐車機器5台
・1台あたり100万円
・耐用年数10年
・残価残存率0.206
・固定資産税1.4%

償却資産にかかる固定資産税の計算

駐車機器の評価額=取得費用×{1-(償却率÷2)}==500万×(1ー0.206÷2)=448万5千円
償却資産にかかる固定資産税=448万5千円×1.4%=62,790円
100円未満は切り捨てのため62,700円
新設したコインパーキングの償却資産にかかる固定資産税=62,700円

以上の計算で注意してほしい点は、初年度の場合の計算ということです。償却資産にかかる固定資産税の額は年々下がっていきます。以上の計算条件のまま、コインパーキングを建設してから2年目の償却資産にかかる固定資産税の計算をしてみましょう。

シミュレーション②

・建設から2年目のコインパーキングの駐車機器5台
・1台あたり100万円
・耐用年数10年
・残価残存率0.206
・固定資産税1.4%

償却資産にかかる固定資産税の計算

駐車機器の評価額=前年度の評価額×(1-償却率)=448万5千円×(1ー0.206)=356万1090円
償却資産にかかる固定資産税=356万1090円×1.4%=49,855円
100円未満は切り捨てのため49,800円
建設から2年目のコインパーキングの償却資産にかかる固定資産税=49,855円

以上のように、3年、4年と時間が経つにつれ償却資産にかかる固定資産税の額は少なくなっていきます。

固定資産税を節税するためのポイント

土地や建物にかかる固定資産税を負担に感じる方のために、固定資産税を節税するポイントを紹介します。

固定資産税の節税ポイントの概要

前述した通り、住宅用地には特例が認められ、固定資産税が大幅に軽減されます。「小規模住宅用地(住宅用地で住宅1戸につき200m2までの部分)」の場合は固定資産税が課税標準価格×1/6、都市計画税が課税標準価格×1/3となり「一般住宅用地(小規模住宅用地以外の住宅用地)」の場合は固定資産税が課税標準価格×1/3、都市計画税が課税標準価格×2/3となります。

住宅用地の特例が認められ、減免措置の対象となるのは一戸建てだけではありません。賃貸アパートや賃貸マンションなども減免措置の対象です。

駐車場などの雑種地は減免措置の対象になりませんが、ここに固定資産税を節税するポイントがあります。住宅用地の特例が認められる土地の中に「住宅用家屋の敷地と一体となっている庭・自家用駐車場」含まれるため、マンションやアパートなどの土地を駐車場と一体利用している場合であれば住宅用地の特例が認められ、「小規模住宅用地」や「一般住宅用地」に含まれる土地として固定資産税が軽減されます。

同じ駐車場でもアパートやマンションなどの住宅用地を繋げることで、固定資産税を節税することが可能になるのです。

償却資産に税金がかからないよう考える

駐車場経営の場合、償却資産に税金がかからないように考えることも重要です。駐車機器やアスファルト舗装などの償却資産取得費用が150万円を超えると固定資産税が課せられます。

駐車場にはコインパーキング式や機械式など様々な種類があるため、駐車場設備の取得金額合計が150万円超えないように、駐車場の形態を見直したり設備を減らしたりするのも、固定資産税を節税するひとつの方法です。

駐車場の設備費用は多くても300万円程だと言われているので、固定資産税を節税するために一工夫してみるのはいかがでしょうか。

一括償却資産制度を利用する

固定資産税を節税するために一括償却資産制度を利用する方法があります。一括償却資産とは、新品または中古で取得価格が20万円未満の原価償却資産を指します。国外リース資産やリース資産、取得価格10万円未満または使用可能期間1年未満のものは該当しません。

一括償却資産制度は、一括償却資産のすべての費用を3年に分けて処理する制度のことです。一括償却資産制度を利用した固定資産税の節税の例をシミュレーションしてみましょう。

シミュレーション①

・駐車場に外灯を25個設置
・1個あたり17万円
・耐用年数10年
・残価残存率0.206

償却資産にかかる固定資産税の計算(一括償却資産制度を利用しない場合)

評価額=取得費用×{1-(償却率÷2)}==425万円×(1ー0.206÷2)=381万2250円
償却資産にかかる固定資産税=381万2250円×1.4%=53,300円
駐車場の外灯にかかる固定資産税=53,300円

償却資産にかかる固定資産税の計算(一括償却資産制度を利用しない場合)

外灯の取得費用425万円を3年に分割
1年目=142万円
2年目=142万円
3年目=142万円
1~3年目の償却資産の合計額が150万円以下のため課税対象外

上記のように、一括償却資産制度を利用すれば固定資産税を節税することができます。

貸付事業用宅地として認められるようにする

被相続人が所有していた土地に構築物を建築し、駐車場等を経営した場合、「貸付事業用宅地」に該当するとされ、小規模宅地等の特例が適用されます。

例えば、砂利敷きの青空駐車場は自用地に該当するため特例は認められませんが、砂利敷きをアスファルト舗装に変えた場合、貸付事業用宅地に該当します。アスファルトは構築物として認められるからです。

貸付事業用宅地に該当し小規模宅地等の特例が適用されると、土地の評価額を200平方メートルに限り50%減額できます。減額に限度額がないため地価が高い場合でも小規模宅地等の特例が適用されます。ただし、減額が認められるのは宅地の評価額のみで建物は減額対象とならないので注意が必要です。

貸付事業用宅地として認められることができれば、相続税や固定資産税の課税財産を減らすことができ、節税をすることができます。

駐車場経営に関するご提案

生和コーポレーション株式会社は、土地・資産のお悩みを解決する、土地活用50年以上のキャリアと実績を誇るエキスパート集団です。

土地は所有しているだけで負担資産になってしまうことがありますが、土地を有効活用し土地の所有者に経済的利益をもたらすことで効果的な土地活用を実現します。

駐車場経営に関しては「駐車場など、所有する土地の固定資産税が高い」や「駐車場経営の儲けが少なくなってきた」など、様々な課題の解決に「賃貸マンション経営」のご提案が可能です。

賃貸マンション経営の大きなメリットとして、節税効果が期待できます。例えば、駐車場などの雑種地にマンションを建てると、土地に対する固定資産税は1/6、建物に対する固定資産税は1/2となり、駐車場経営に比べて固定資産税を低く抑えることができます。

相続税においても、賃貸マンションを建てることで「貸家建付地」として認められ評価額が軽減されるほか、「小規模住宅地の評価減」が認められる場合はさらに税額を抑えることができます。ローンによる建築の場合、相続財産から債務控除を行うことができ、「土地の評価減」と「債務控除」による相続税の大幅軽減が可能になります。

マンションを経営する際には、空き室や家賃滞納への対策、良質な入居者様の募集、クレーム対応など、対策をとるべきリスクがあります。生和では、企画から設計・施工、入居募集、建物管理、修繕積立プランのご相談まで一括サポートをしています。また、生和の一括借り上げでは、業界最大の35年間、家賃の90%を保証し、空き室や家賃滞納などのリスクを回避することが可能です。

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についてのお困りごとやご不安についてもお気軽にご相談ください。