環境に配慮した未来型ZEBオフィス竣工
貸店舗・テナント・事務所併用

NEXT STEP #79 Standard Sekiyu Osaka Hatsubaisho CO.,LTD.

スタンダード石油

環境に配慮した
未来型ZEBオフィス竣工
(大阪市西区靱本町)

創業100周年の記念事業として本社オフィスを建替え
先進のエネルギー関連企業として新しい働き方も実現

建替えのきっかけとコンセプトは?

「2027年に創業100周年を迎えるこのタイミングで、次の100年に向けた新社屋を建設しました」。そうおっしゃるのは、株式会社スタンダード石油大阪発売所で代表取締役専務をお務めの米田正明様。地上3階建の新社屋のコンセプトは“地球環境に配慮した未来型オフィス”で、その実現のカギを握るのが省エネと創エネにより、建物で消費するエネルギーの収支ゼロを目指すZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)化です。「自動車部品をはじめとする世界中のお取引先様からの要求事項である、カーボンニュートラルへの徹底した取り組み、つまりZEB化は建替えの必須条件でした。もちろん、持続可能な社会への貢献は企業として当然の責任です」。
計画段階で最も神経を使われたのが、働く社員の方の快適性と環境配慮とのバランス。「業務に支障をきたさないようにしつつ省エネを実現し、消費電力量と発電量とをイコールにしなければならない。そのために照明と空調をいかに効率よく配置し、限られたコスト内で太陽光パネルの数をいかに増やすか。いずれも難しい問題でしたが生和さんが細かな検討を繰り返して解決してくださいました」。エントランスのサイネージには発電量と消費電力量とがリアルタイム表示され、こういった“見える化”も社内外への環境意識の向上に役立っているそうです。

設計でこだわったところは?

「社員同士のコミュニケーションを活発にし、“働きに来たくなるオフィス”を目指しました」と米田様。その結実が3階全体に広がるフリーアドレスオフィス。「2階の執務室とは違ってここには固定席がなく、全部署の社員が好きな時に好きな席で仕事ができます。これは個人的な考えですが、同じ部署の人としか会話がないのは“超つまらない”オフィスなんですよね(笑)。世間話でもいいので部署の垣根を超えたコミュニケーションを通して社内を活性化してほしいと思います」。
画期的なオフィスは社員の方はもちろん、取引先の方にも大変好評で「これいいねって皆さん感心されるんですよ」。
また、2階に設けられた中央スペースも米田様のこだわりのカタチ。「旧社屋では隅に追いやられていたスペースを執務室の中央に設けました。ここには複合機やコーヒーサーバ等を置き、社員同士、ちょっとした休憩や会話を楽しめる場所としています」。そこには2・3階を繋ぐ吹抜け階段もあり、3階へ上がる期待感を持たせる空間を演出しています。
一方、建物の外観に表されたのは社員の方が“誇らしさ”を感じる美しさ。「こちらも生和さんがいい仕事をしてくださいました。当社が扱う石油の元素ベンゼンの六角形を白い外壁に意匠で取り込み、開口部には黒のラインが印象的に入るよう工夫していただきました。全体的に調和の取れた品格のあるデザインで、その結果、地域のランドマーク的な存在になったと思います」。その言葉通りスタイリッシュな建物は近所の方の目をひき、「ここ会社に見えないですよねとか、中にギャラリーでも入っているのですかとよく聞かれます(笑)」。
1階の一角にはコンビニエンスストアが入居し、こちらは社員の方はもとより、地域の利便性を考えての計画だったそうです。

生和を選んだ決め手は?

「4社の建設会社さんにお声掛けして設計コンペを行ったのですが、その段階で我々のイメージするコンセプトに一番沿ったプランを提示してくださったのが生和さんでした。こちらが示したコスト内で、最も合理的な提案をしてくださったことも大きかったですね」。
2022年2月に生和にご決定いただいてからは、打ち合わせのたびに新たな提案を行うというプロセスを繰り返し、その中で米田様が一番印象的だったという提案が3階の二重壁構造です。これは外壁の内側に壁一面の窓をつくり、その間にテラスを設けるというもの。「社屋の目前に高速道路が走っていて眺めがよくない。ならばいっそのこと外を見えなくし、きれいなテラスを用意した方がオフィスから見える景色として美しいのではと提案いただきました。これは目からうろこでしたね。私からは絶対に出てこない発想なので」。
このほか、建築コストの急上昇にも対応しながら生和の提案によるプラン変更を幾つか加え、2023年6月の設計契約を経て翌年4月に着工、そして2025年2月に竣工となりました。

スタンダード石油
従前地はガソリンスタンド
スタンダード石油
夜景

ENTRANCE

スタンダード石油
ロビー。1階は主に来客用スペースにより構成

OFFICE

スタンダード石油
2階執務室。ここでは社員の方がそれぞれのデスクで仕事に集中
スタンダード石油
3階フリーアドレスオフィス。固定席がなく、仕事内容などに合わせて最適な席を選択可能。
窓の外に広がるのはテラス
スタンダード石油
フリーアドレスオフィスの一角。オレンジのチェアが一番人気だそう。
スタンダード石油
2階と3階とを結ぶ吹き抜け階段。2階執務室に開放感を創出

ROOF

スタンダード石油
ZEBを支える、屋上に配された太陽光パネル。

Standard Sekiyu Osaka Hatsubaisho CO.,LTD.

●敷地面積/942.66㎡(285.15坪)
●建ぺい率/62.25%
●容積率/137.09%
●用途地域/商業地域
●鉄骨造3階建
●施工面積/1,520.46㎡(459.83坪)

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