駅前の土地活用方法とは?メリット・デメリットを解説!

駅前の土地を持つオーナー様のなかには、駅前の土地の特徴や魅力、適した土地活用法のほか、土地活用の基礎知識などについて知りたい方もいるかもしれません。

駅前の土地活用では、オーナー様が所有している土地の特徴を理解し、規制などを把握することが大切です。

そこでこの記事では、都心部や、都心部に向かう人が多いベッドタウンなど、都心部周辺における駅前の土地の特徴や魅力を解説します。

併せて、都会・郊外・狭小地や変形地におすすめの土地活用法、土地活用をする際に知っておきたい基礎用語についても紹介するので、駅前の土地活用でお悩みのオーナー様は、ぜひ参考にしてください。

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駅前の土地活用は実際儲かる?

駅前の土地は、同じエリアの駅から遠い土地よりも賃料を高めに設定できるため、高い収益を得やすくなります。これは、交通の利便性が高く、テナントやマンションなどの入居者が集まりやすい場所は、需要が高くなるためです。

駅前の土地を賃貸マンション・オフィスビル・商業ビルなどで活用すれば、収益性の高い土地活用が期待できるでしょう。

都心部と地方の駅前の土地では、集客力に差がありますが、それぞれに適切な土地の活用法を選ぶことで、地方の駅前の土地でも十分な収益を期待できます。

駅前における土地活用の3つの魅力

駅前の土地活用には、以下のような魅力があります。

・交通の利便性が高く集客しやすい
・不動産価値が下がりづらい
・駅前の再開発で不動産の価値が上がる場合もある

ここではそれぞれの魅力について解説します。

交通の利便性が高く集客しやすい

駅前の土地は、鉄道・地下鉄・バス・タクシーなどの公共交通機関が集まるため、交通の利便性が高い特徴があります。

交通の利便性が高い土地には、市役所や区役所などの行政機関・オフィス・商業施設・コンビニエンスストアなどが集まり、生活の利便性も向上するため、おのずと集客がしやすくなるでしょう。

テナントやマンションなどの入居者が集まりやすい土地は、土地活用における収支計画が立てやすくなるため、オフィスビルや賃貸マンションなど、綿密な経営計画を必要とする土地活用の選択も可能です。

不動産価値が下がりづらい

駅前の土地のような交通面や生活面において利便性が高く、需要がある土地は、不動産価値が下がりづらくなります。

ただし、駅前の土地であっても、人口の減少や空き家の増加など、過疎化が進んでいない地域であることが重要です。駅前の不動産の価値は、使いやすさに影響する土地の広さや形状、建築規制の有無も関係します。

駅前の再開発で不動産の価値が上がる場合も

再開発とは、現在よりも住みやすく魅力的な街を形成するために、都市を再生するプロジェクトのことです。再開発が行なわれた土地は、交通面や生活面における利便性が高くなるため、土地の需要が高まります。

土地の需要が高くなると、その土地のブランド力の向上や地価の上昇、不動産価値の上昇につながる可能性が高くなるでしょう。

なお、土地の利便性の向上や環境保護などのために、エリアごとに建築可能な建物の種類などを定める制度を「用途地域」といいます。

駅前の土地は、用途地域のなかで「商業地域」や「近隣商業地域」と呼ばれる地域に設定されていることが多く、10階建て以上など高さのある建築物を建てやすいのが特徴です。また、国による再開発推奨地域である場合も同様に、大規模な土地活用がしやすいでしょう。

【都会】駅前の土地活用おすすめ5選

都会の駅前の土地におすすめの活用法は次の5つです。

・賃貸マンション経営
・オフィスビル経営
・商業ビル経営
・ホテル経営
・定期借地事業

ここでは、それぞれの特徴について解説します。

賃貸マンション経営

都会の駅前の土地は、交通機関や商業施設などが充実し、生活するうえでの利便性が高いため、入居率の安定が期待できます。ただし、治安が悪かったり、騒音などのマイナス要素があったりする場合は、高い入居率の維持が難しいこともあるでしょう。

賃貸マンション経営のメリットは、長期的な安定収入・節税効果・インフレに強い・家族に現物資産を残せるなどです。また、オフィスビル・商業ビル・ホテルよりも、建築可能なエリアが広いことも挙げられます。

デメリットは、初期費用が高い・継続的なメンテナンスが必要・家賃滞納や空室リスクの発生・転用性が低いなどです。

オフィスビル経営

オフィスビルは、企業の事務所や、営業所が集合した建物を指します。オフィスビル経営は、都会の駅前ならではの交通の利便性を活かせる土地活用といえるでしょう。オフィスビル経営のメリットは以下のとおりです。

・高い収益性を期待できる
・マンション経営やアパート経営よりも、利用者同士などによるトラブル発生の可能性が低い

オフィスビル経営のデメリットは、景気の影響を受けやすいことや、住宅用地としての税金の軽減措置がないことです。

商業ビル経営

商業ビルは、ショッピングセンターや飲食店などの、複数の商業施設が集合した建物を指します。

商業ビルで土地活用をするなら、歯科・内科などの複数のクリニックや調剤薬局などが集まった医療モールもおすすめです。医療モールにおける土地活用の3つのメリットを見てみましょう。

・開業を希望する医師の需要と、患者の需要の両方が安定する
・薬局を誘致できれば、そのコネクションによって比較的楽に病院の誘致ができる
・病院や薬局の収益は高く安定傾向にある

商業ビル経営は、地域の特性を踏まえたニーズの把握、入居するテナントのバランスの考慮が重要です。商業ビル経営で集客に成功し、空室リスクを避けることで、長期の安定収入や、地域活性化への貢献が期待できるでしょう。

ただし、景気の悪化による入居率の低下、集客がうまくいかない場合などは、テナントの撤退が発生する可能性を考慮しなければなりません。

ホテル経営

都会の駅前にあるホテルは、交通の利便性の高さによって、観光客やビジネスマンなどの利用客の需要が見込まれます。

ただし、都会の駅前には多くの競合が予想されるため、需要や価格設定などの綿密なリサーチや、他社との差別化が最低限必要になるでしょう。

ホテル経営のメリットは、長期的な安定収入が期待できることや、相続税対策ができることです。

しかし、土地活用の初期費用が高額・開業までに時間がかかる・経営状態が景気に左右されやすいなどのデメリットも十分に考慮する必要があります。

また、「ホテル運営会社に土地を貸すのか」「一括借上げ(サブリース)を利用するのか」「一括借上げ(サブリース)を利用する場合の保証内容はどうなのか」など、建築会社のアドバイスを聞きながら、ホテル運営会社との契約条件を検討することも重要です。

定期借地事業

定期借地とは、「定期借地権」と呼ばれる権利を土地に設定して、期限付きで借主に土地を貸し出す制度のことです。定期借地権は、土地の借主が土地を利用できる権利のことで、原則として契約の更新がありません。

定期借地権には、事業用定期借地権・建物譲渡特約付借地権・一般定期借地権の3種類があり、これらは、契約存続期間や用途制限の有無などが異なります。

定期借地事業のメリットは以下のとおりです。

・土地活用をするために、借り入れをする必要がない
・契約の更新がないため、契約期間終了後に土地が戻る
・長期的かつ安定した収入が期待できる

一般定期借地権の場合は、契約存続期間が50年以上です。そのため、定期借地の種類によっては、契約満了までの長い拘束期間がデメリットになるでしょう。また、賃貸マンション経営やオフィスビル経営のように、高い収益は期待できません。

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【郊外】駅前の土地活用おすすめ3選

郊外の駅前の土地におすすめの活用法は次の3つです。

・賃貸マンション・賃貸アパート経営
・1棟店舗・商業ビル経営
・パーキング経営

ここでは、それぞれの特徴について解説します。

賃貸マンション・賃貸アパート経営

ベッドタウンになっている郊外の駅前の土地は、賃貸マンションや賃貸アパート経営に適しています。

なお、郊外であってもビルがあるなど比較的周辺に高い建物が多い地域ではマンションを建築可能ですが、住宅街などあまり高い建物のない地域では、2~3階建てのアパートが選択肢になるでしょう。

アパートはマンションよりも規模が小さいため建築費が抑えられ、家賃の低い郊外でも経営計画を立てることが可能です。

1棟店舗・商業ビル経営

郊外の駅前の土地であっても、乗降者数の多い駅や、商店街などの人通りの多いエリア、再開発が行なわれるエリアなどなら、1棟店舗経営や商業ビル経営での土地活用も可能です。

1棟店舗経営は、建物にテナントが1つしか入居しないため、テナントが入居している間は収益が安定しますが、テナントが退去した場合は、収益を得られません。

テナントと契約を結ぶ際は、地域におけるテナントのニーズ・将来性・業績などを十分に考慮することが重要です。

パーキング経営

郊外の駅前におけるパーキング経営は、駅の周辺施設を利用する人や、駅を利用して通勤または通学をする人の需要が期待できます。

パーキング経営のメリットは、建築物を建てるよりも初期費用を抑えられることや、土地活用の転用がしやすい点にあります。

しかし、パーキング経営は、マンション経営やオフィスビル経営に比べ収益性が低いうえ、駐車場が更地として扱われるため、住宅用地としての節税効果は得られません。

ここからは、駐車場経営のおもな3種類を見ていきましょう。

コインパーキング

コインパーキングは、誰もが利用できる時間貸しの駐車場です。月極駐車場は毎月決まった賃料がオーナー様の収益になるのに対し、コインパーキングは、駐車場の稼働率が上がるほど、収益のアップにつながります。

駅前のコインパーキングは、駅周辺のオフィスや商業施設、行政機関などの来客者の利用が考えられるでしょう。

コインパーキングにおける土地活用では、土地整備費用に加え、精算機・ロック板・防犯カメラなどが必要です。そのため、月極駐車場よりも初期費用が高いことや、完成までに時間がかかることを考慮しなければなりません。

また、コインパーキング経営を継続するには、設備の維持費やメンテナンス費を見積もっておく必要があります。

月極駐車場

月極駐車場は、オーナー様と特定の契約者が、月単位で駐車場の賃貸契約を結ぶ土地活用です。駅前の土地は、企業の社用車や、駅周辺の住民の駐車スペースとしての需要が考えられるでしょう。

月極駐車場にかかる初期費用の大半は、土地整備費用です。土地整備には、砂利を敷く未舗装・アスファルト舗装・コンクリート舗装などがありますが、初期費用は、舗装の種類や敷地面積によって異なります。

自転車・バイクパーキング

自転車・バイクパーキングは、自転車やバイクの置き場所を利用者に提供します。駅周辺の公共交通機関を利用して、通勤や通学をする人が多い地域に需要が見込まれるでしょう。

自転車・バイクパーキング経営では、精算機・固定金具・監視カメラ・照明などの設備を必要とします。

【狭小地・変形地】駅前の土地活用おすすめ3選

駅前の狭小地や変形地におすすめの土地活用は以下の3つです。

・コインランドリー経営
・宝くじ販売所
・ロードサイン(野立て看板)

弊社では、狭小地や変形地の土地活用に対応していませんが、参考までにご紹介します。

コインランドリー経営

コインランドリー経営は、リピート客がいれば長期的な安定収入を期待できることや、人件費がかからず、利回りが高いことがメリットです。

また、コインランドリーの多くは無人店舗であり、利用客は一時的な利用のため、人的トラブルが少ないこともメリットといえるでしょう。

ただし、コインランドリー経営を成功させるためには、競合との差別化が必要です。また、電気水道設備・洗濯機・乾燥機などを設置するため、ある程度の初期費用がかかります。なお、コインランドリー経営は、20坪以上の敷地面積が必要です。

宝くじ販売所

宝くじ販売所は、駅前の人通りの多い場所での需要が見込まれる土地活用です。小さな宝くじ販売所であれば、1人分のスペースが確保できるユニットハウスの設置で済むため、数坪の狭小地でも土地活用ができます。

ロードサイン(野立て看板)

ロードサイン(野立て看板)は、人目の多い場所での設置が有効なため、駅前の狭小地や変形地の土地活用に向いています。

ロードサインによる土地活用のメリットは、経営開始までの時間や初期費用が少なく済むことです。頻繁なメンテナンスは不要ですが、経年劣化や雨水によるポールの腐食などには気をつけましょう。

また、ロードサインの設置には、各自治体が定める屋外広告物条例を遵守しなければなりません。建築基準法により、高さ4メートルを超える看板を設置する場合は、工作物確認申請による構造の審査などが必要です。

土地活用を検討する際に知っておきたい基礎用語

最後に、土地活用を検討する際に知っておきたい4つの基礎用語を解説します。なかでも、建ぺい率と容積率は、その土地に建てられる建築物の規模に関係する規制であり、特にオーナー様の収益に影響する重要な項目です。

建ぺい率

建ぺい率は、敷地面積に対して建築可能な面積の割合を指します。これは、防災・風通し・日当たりなどを考慮するために、建築基準法に定められている規制です。建ぺい率は、以下の計算式で算出されます。

・建ぺい率(%)=建築面積÷敷地面積×100

例えば、土地の敷地面積が1,000平方メートルあり、建ぺい率が60%の場合は、建築可能な面積は600平方メートルまでです。

容積率

容積率は、敷地面積に対する、各階の床面積の合計である「延べ床面積」の割合を指します。容積率は、人口の過密を防ぐために、建築基準法に定められている規制です。容積率の計算式を見てみましょう。

・容積率(%)=延べ床面積÷敷地面積×100

例えば、建ぺい率60%・容積率100%の地域に、敷地面積1,000平方メートルの土地を所有していると仮定しましょう。1階の建築可能な面積は600平方メートルとなり、建ぺい率を最大限使用した場合、2階の建築可能な面積は400平方メートルまでとなります。

用途地域

都市計画法に基づいた、開発や整備、環境保全のために指定された区域を「都市計画区域」といいます。都市計画区域の一つに「市街化区域」があり、市街化区域は、およそ10年以内に市街化を図る地域です。

用途地域は、市街化区域内の土地に建築できる建物の用途に応じて、エリアを分ける制度です。用途地域は13種類あり、おもに住居系用途地域・商業系用途地域・工業系用途地域の3つに分けられます。

例えば、所有している土地が商業地域に該当する場合、住居・百貨店・銀行などが集まる地域として定められるため、住宅の建築や小規模の工場の建築が可能です。

駅前の土地の用途地域は商業系が多く、他の用途地域に比べ容積率が大きい傾向にあることを覚えておきましょう。商業系用途地域のように容積率が大きいと、建築物の階数を増やせるため、土地活用がしやすくなります。

接道義務

接道義務は、「建物を建築するときは、原則、建築基準法上の道路かつ幅員4メートル以上の道路に、土地が2メートル以上接する必要がある」という規制です。

接道義務は、都市計画区域内で建築物を建てる際に関係し、活用する土地が接道義務を満たさない場合は、原則建築物を建設することはできません。

道路の幅員が4メートル未満の場合は、道路の中心線から2メートルのセットバック(道路後退)が必要です。

セットバック(道路後退)は、安全な街づくりにおいて、消防車が入れるような道路幅を確保するために設けられました。

例えば、オーナー様の土地の前面道路の幅が3メートルだと仮定しましょう。

この場合、道路の中心線から2メートルセットバック(道路後退)をしなければならないため、道路の境界線から50センチ分のオーナー様の土地を、空けておかなければなりません。

そのため、セットバック(道路後退)部分の面積は、建ぺい率や容積率の計算には含まれないのです。

前面道路の幅が4メートル以上でも、間口が狭く、奥行きの長い土地の場合は、建築物の形状が限られるため、土地活用法が限られます。

また、面積が同じ土地であっても、接道義務や土地の形によって、選択できる土地活用法が限られる場合があります。そのため、接道義務や土地の形は、土地活用にとって非常に重要な要素になるのです。

まとめ

駅前の土地活用では、所有している土地の建ぺい率や容積率、用途地域などの事前確認が重要です。また、土地活用を成功させるためには、その土地の特徴や地域の需要に見合った活用方法を見出すことが鍵になるでしょう。

生和コーポレーションは、土地活用における多くの実績とノウハウを持ち合わせています。土地活用の提案から、事業における経営サポートまで、多岐にわたるサービスの提供が可能です。

駅前の土地活用でお悩みのオーナー様は、ぜひ生和コーポレーションにご相談ください。