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2025.04.23
土地活用の基本知識 土地オーナー様のお悩み解決

根抵当権とは?抵当権との違いや抹消手続きについて

不動産の購入や売却を行う際、取引の流れや諸費用だけでなく、「抵当権」についての知識も必要となってくるでしょう。抵当権は、不動産を担保として融資を受ける際に設定される権利のことです。不動産売買において抵当権という言葉を耳にする機会は多いですが、似た言葉に「根抵当権」があります。根抵当権は抵当権の一種といえますが、権利の設定内容や融資の受け方には大きな違いがあります。
また、通常、抵当権が設定された不動産を売却するには抹消登記が必要です。根抵当権が設定された不動産を売却する場合、抵当権よりも抹消手続きが複雑化する可能性があるため注意が必要です。
本記事では、根抵当権の概要や抵当権との違い、抹消手続きの際に必要な費用や書類、具体的な手続き方法について解説していきます。

この記事の目次

  • 1 根抵当権とは?
  • 2 根抵当権のメリットとデメリットについて
  • 3 「リバースモーゲージ」とは?
  • 4 根抵当権付きの不動産を売却するには、根抵当権の抹消が必要
  • 5 根抵当権付き不動産売却の際に押さえておくべきポイント
  • 6 不動産の売却の際は生和コーポレーションにご相談ください

根抵当権とは?

根抵当権とは、借り入れる融資額の上限を設定したのち、債務者の所有する不動産に、抵当権が担保として設定されることです。根抵当権を設定して融資を実行する場合、債務者は融資額の上限を超えない範囲で何度でも融資を受けることができます。融資の実行は、「融資額の上限を超えないこと」がひとつの条件となるため、すでに借り入れている融資の返済状況(返済途中や完済しているなど)は問われず、返済期間も未設定となります。
このような特性から、根抵当権は借り入れた融資を完済したとしても、債権者・債務者の合意がなければ抹消することはできません。
企業や経営者が事業経営のために不動産を所有するようなシーンでは、融資実行にかかる手続きを簡略化するために、この根抵当権を設定する場合があります。個人においては、特殊な返済の仕組みとなる「リバースモーゲージ」(※詳細は後述)を利用する場合にのみ、根抵当権を設定するケースが一般的です。

「抵当権」と「根抵当権」は、聞き慣れない方にとって使い分けが難しい不動産用語です。どちらも「不動産を担保にする」ことに変わりはありませんが、融資に関わる規定や抹消手続きの方法は異なっています。
正しい知識で不動産売買を進めるためにも、まずは「抵当権」と「根抵当権」の違いについて見ていきましょう。

根抵当権と抵当権の違い

抵当権とは、住宅ローンなどの融資を実行する際に、債権者となる金融機関が債務者の所有する不動産(土地や建物)を担保として設定できる権利のことです。万が一、債務者の住宅ローン返済が滞ってしまった場合、金融機関は担保に設定した不動産を差し押さえて競売にかけ、売却することができます。不動産を担保にして融資を実行すると抵当権が設定されることから、債務者は金融機関の同意なしに不動産を第三者へ売却することはできません。

債務者が所有する不動産を売却するためには、借り入れた融資を完済し、金融機関の同意のうえ、抵当権の抹消手続きを行う必要があります。抵当権の抹消手続きには金融機関が発行する抵当権の抹消登記用書類が必要となるため、「完済=抵当権の抹消」ではない点に注意してください。抵当権の抹消手続きは必要書類を揃え、不動産を管轄する法務局にて登記申請することで完了します。

根抵当権は、不動産を担保に融資を実行するという点では同じですが、極度額までであれば何度でも継続的に融資を受けることができるという点が抵当権との大きな違いです。その性質のために、根抵当権と抵当権の性質には下記のような違いもあります。

抵当権 根抵当権 内容
付従性 〇 × 被担保債権を完済すると抵当権も消滅する
随伴性 〇 × 被担保債権を譲渡すると抵当権も移転する
連帯債務 〇 × 一つの債権を複数人で負担する

抵当権は、ある債権を担保する目的で設定されるため、その債権が完済されたら当然消滅します。一方で、根抵当権の場合債権を完済したとしても直ちに消滅するわけではなく、期間内であれば何度も借り入れが可能です。また、債権を他の人に譲渡すると、抵当権も譲渡した先に移転しますが、これも例外的に根抵当権には認められていません(譲渡不可)。

「貸し出し上限額=極度額」とは限らない

根抵当権によって担保することができる債権の合計額の限度、つまり、不動産担保によって融資が可能な上限金額のことを極度額といいます。根抵当権を設定する際はこの極度額を設定し、限度額の範囲以内で借入や返済を行うことになりますが、実際の貸し出し上限額は極度額の8割程度を目安に設定されます。これは、万が一、債務者の返済が滞った場合に、債権者が遅延損害金や利息を回収できなくなるリスクを防ぐためです。
また、極度額は不動産の価値に応じて算定されます。つまり、極度額が1億円と算定された場合、根抵当権を設定する場合の融資額の上限は8,000万円、債務者は8,000万円を超えない範囲であれば何度でも融資を借り入れることができるというのが、根抵当権の大まかな仕組みです。

抵当権と根抵当権の「付従性」と「随伴性」

抵当権と根抵当権の違いについて理解を深める際は、「権利がどこに紐付けられているか」という点に注目してみましょう。抵当権は住宅ローンなどの債権に権利が紐付けられていることから「付従性」があります。また、債権者が変わるなどして債権が移動すれば抵当権も移動するため、「随伴性」があるともいえます。「付従性」と「随伴性」の観点から、抵当権と根抵当権の違いを考えていきましょう。

抵当権にはあり、根抵当権にはない「付従性」

「付従性」とは、債権のあるところに抵当権などの権利が発生する性質のことです。住宅ローンなどを借り入れている場合、抵当権は住宅ローンに紐付けられ、住宅ローンの返済期間中は担保となる不動産に抵当権が設定されています。住宅ローンを完済して債権が消滅した場合、抵当権も抹消が可能です。
このように抵当権に付従性があるのに対し、根抵当権は住宅ローンなどの債権に権利が紐付けられていません。借り入れた住宅ローンの返済が終了しても根抵当権は抹消されず、既述のように何度でも融資を受けることができるため、根抵当権には付従性がありません。

抵当権にはあり、根抵当権にはない「随伴性」

「随伴性」とは、債権が譲渡された場合、同時に抵当権などの権利も移転する性質のことです。
例えば、Aさんが金融機関Bから、抵当権を設定した不動産を担保に資金を借り入れている場合を想定します。金融機関Bが金融機関Cへ債権を譲渡した場合、不動産に設定された抵当権は金融機関Cのものになります。このように債権の譲渡などにより抵当権が移転することを、抵当権の随伴性と呼びます。
しかし、根抵当権の場合は、債権が譲渡されたとしても権利が移転することはありません。先ほどの例に当てはめて考えると、金融機関Bが金融機関Cへ債権を譲渡したとしても、金融機関Bが最初に設定した根抵当権は移転せず、権利が継続します。

つまり、付従性と随伴性のある抵当権は、「債権が移動すれば権利も移動する」ことが特徴です。一方、付従性も随伴性もない根抵当権は、債権の所在に関係なく「最初に設定した債権者と債務者」の間に権利が発生し続けることが特徴といえます。

抵当権は認められ、根抵当権には認められていない「連帯債務者」

抵当権には、「連帯債務者」が認められています。
連帯債務者とは、金融機関などの債権者に対し、返済義務を複数の債務者が連帯して負うことを意味します。連帯債務者は個々が独立して返済義務を負いますが、返済する債権はあくまでひとつです。連帯債務者のうちの誰かひとりが住宅ローンなどを完済して債務を解消した場合は、他の連帯債務者の債務も消滅することが連帯債務者による債権の大きな特徴です。こうした性質から、連帯債務者は、返済期間内に指定の金額の返済が必要な債権で用いられます。
抵当権は固定の借入額や返済期間に対して設定されるため、連帯債務者が認められています。これに対し、根抵当権は返済期間や返済金額が一定ではない債権に設定されるため、連帯債務者が認められていません。

根抵当権のメリットとデメリットについて

根抵当権には、追加融資をスムーズに受けられる点や登記費用を抑えられるといったメリットがあります。一方で、物件の売却が難しくなるデメリットもあるため、利用の際は慎重な判断が求められます。

追加融資を受ける際に新たに抵当権を設定する必要がない

根抵当権は、限度額の範囲内であれば何度でも借り入れや返済が可能な仕組みです。通常の抵当権では、融資を受けるたびに新たな設定が必要ですが、根抵当権であればその手間が省けます。さらに、一度完済しても根抵当権は消滅せず、再度の借り入れがスムーズに行える点が大きなメリットです。金融機関との取引が継続しやすくなるため、事業資金などの流動性を確保しやすい利点があります。

登記にかかる費用や時間を削減できる

通常、抵当権を設定する際には登記が必要で、これに登録免許税がかかります。登録免許税は、融資額に応じて計算されるため、借入れのたびに新たな費用が発生します。また、登記手続きを司法書士に依頼する場合、その報酬も必要になります。一方、根抵当権は最初に設定するだけで済み、限度額の範囲内で何度でも借入れが可能です。そのため、追加融資のたびに登記手続きを行う必要がなく、時間とコストを大幅に削減できます。

物件の売却が難しい

根抵当権が設定されている物件は、売却が難しくなる傾向があります。その理由の一つとして、根抵当権の抹消手続きが複雑であることが挙げられます。
通常の抵当権であれば、完済後に比較的容易に抹消できますが、根抵当権の場合は契約条件によっては違約金や手数料が発生することがあります。また、金融機関にとって、根抵当権を利用する顧客は継続的な取引が見込める重要な顧客であるため、抹消には一定の交渉が必要となることもあります。
そのため、売却を考えている場合は、事前に金融機関と慎重に調整する必要があります。

「リバースモーゲージ」とは?

根抵当権は、企業などが資金調達のための融資を受ける際に設定するケースが一般的です。個人に対する融資で根抵当権が設定されるケースとしては、「リバースモーゲージ」の制度を利用する場合が挙げられます。ここでは、リバースモーゲージの仕組みや根抵当権との関係を見ていきましょう。

リバースモーゲージとは、シニア世代が融資を受ける際に活用されている制度です。債務者は所有している自宅を担保として、必要なタイミングに応じて融資を受けることができます。借り入れた融資の返済は死亡時に開始され、主に遺族が対応します。返済には債務者が担保として設定した自宅の売却金を充当するため、遺族が金銭的な負担をかかえることは通常ありません。

リバースモーゲージと根抵当権

リバースモーゲージを利用する場合、債務者は融資実行の際に根抵当権を設定し、極度額を決定します。既述のとおり、根抵当権は極度額内であればいつでも何度でも融資を受けることが可能です。リバースモーゲージで根抵当権を設定する場合は借入額と利息の合計が極度額を超えないように調整をしながら、資金を継続的に借り入れしていくケースが一般的です。
また、リバースモーゲージにより設定された根抵当権は、債務者が死亡した際に遺族が自宅を売却して融資を返済することで抹消されるケースがほとんどです。死亡した債務者の相続人に根抵当権が移転する心配はありません。

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根抵当権付きの不動産を売却するには、根抵当権の抹消が必要

抵当権は債務の返済が終了すれば抵当権の抹消手続きが可能となり、不動産売却時はあまり複雑な手続きを必要としません。しかし、根抵当権は債務の返済が終了しても抹消手続きを行えるものではありません。根抵当権が設定された不動産の売却では、手続きが複雑になりやすいため注意してください。
ここでは、そもそも根抵当権を抹消するのはどのようなケースなのか、根抵当権を抹消する手続きの方法について見ていきましょう。

根抵当権を抹消する主なケース

根抵当権を抹消する主なケースは、根抵当権の特性を必要としない方が相続などにより根抵当権の設定された不動産を譲り受けたときや、根抵当権の設定された不動産を売却したい場合などが挙げられます。主なケースについて、さらに詳しく見ていきましょう。

根抵当権の付いた不動産(すでに完済済み)を相続する場合

根抵当権が設定された不動産を相続する場合、定期的な資金調達の必要がなければ根抵当権の抹消手続きを行います。相続した不動産に根抵当権が設定されている場合、相続が開始した時点で借入金が完済されていれば、抹消登記により抹消手続きを進めることができます。
ただし、事業経営などにより今後も資金調達の必要がある場合は、相続した不動産の根抵当権を抹消せずにいることもできます。根抵当権は相続開始から6ヶ月以内に登記を行わないと根抵当権が通常の抵当権として扱われてしまうため、「根抵当権も相続したい」という場合は忘れずに登記手続きを行わなければなりません。

根抵当権付きの不動産を売却する場合

根抵当権が設定された不動産は、原則、そのまま売却することができません。売却を進めるには根抵当権の抹消手続きが先決です。しかし、根抵当権の抹消は金融機関にとってはマイナスの要素(お金を借りてくれる取引先を失うこと)となるため、抹消手続きを進めるには時間をかけて相談・交渉を行っていく必要があります。

このように、根抵当権を抹消して不動産を売却したいという場合は、根抵当権の抹消手続きが必要になるため、スケジュールに余裕を持って相続や売却を進めるようにしましょう。

根抵当権の抹消の流れ

根抵当権は、最終的に抹消登記を行うことで抹消できます。根抵当権の抹消では登記申請までに行う手続きが多く、融資に関する内容を正しく把握しておくことも欠かせません。根抵当権を抹消するまでに行うべき下準備を以下で見ていきましょう。

1.残債務の確認と売却する不動産の査定額の確認

まず、現在残っている債務(以下、残債)を確認します。
売却したい不動産の売却金額(成約想定価格)が残債を上回る場合は、残債を完済して金融機関との交渉に進みます。既述のとおり、根抵当権は債権に紐付けられるものではありませんが、残債があると金融機関との交渉が成立せず、基本的には抹消手続きを進めることができないため注意しましょう。
売却したい不動産の売却金額が残債を下回る場合、残債があっても不動産の売却が可能な任意売却や、別の不動産を担保にするなどを検討する必要がでてきます。
いずれの場合も金融機関との交渉が必要ですが、残債の有無や金額が、後の手続きの流れを左右することを覚えておきましょう。

2.元本確定の手続き

金融機関との交渉が成立したら、元本確定の手続きを行います。
元本確定とは、極度額の範囲内における融資を止めて、これまでの借入額と返済額を明確にする手続きのことです。元本確定を行うと根抵当権の特性(極度額の範囲内で自由に融資を受けられる性質)は失われ、抵当権と同様の権利が設定されます。残債がない状態で元本確定が済むと、金融機関から根抵当権の抹消登記用書類が送付され、抹消手続きを進められます。

3.根抵当権の抹消登記

根抵当権を抹消する最終的な手続きは、一般的な抵当権の抹消手続きと変わりありません。不動産の売却手続きを進め、不動産の所有権移転登記を行うタイミングで根抵当権の抹消登記を行いましょう。
根抵当権の抹消登記は、金融機関から受け取った根抵当権の抹消登記用書類に必要事項を記入して所定の添付書類を添え、不動産を管轄する法務局へ提出・申請します。根抵当権の抹消登記用書類や添付書類を不備なく準備するには専門的な知識が必要となるため、司法書士へ依頼することがおすすめです。

根抵当権が設定された不動産を売却するには、根抵当権の抹消手続きを進めるための下準備が欠かせません。次は、根抵当権の抹消登記が完了するまでの具体的な流れや必要書類、抹消登記にかかる費用について解説していきます。

根抵当権の抹消完了までの流れ(司法書士依頼の場合)

根抵当権の抹消登記を司法書士へ依頼する場合、抹消手続きが完了するまでには以下の流れとなります。

1. 根抵当権者(金融機関など)から送られてきた必要書類の確認
2. 委任状への捺印
3. 司法書士が不動産を管轄する法務局への登記申請を代行
4. 申請後7日~10日程度で根抵当権抹消登記が完了、その後書類一式が返送される

前項で解説したとおり、根抵当権の抹消登記では書類準備に専門知識が必要とされます。司法書士へ抹消登記を依頼すると書類準備から申請まで不備なく進められるため、余分な労力や時間をかけずに済みます。抹消登記を司法書士へ依頼する場合は「登記申請を司法書士に代行してもらう」かたちとなるため、上記リストにもあるように委任状が必要です。

根抵当権の抹消に必要な書類

根抵当権の抹消手続きには、金融機関から送付される書類が必要です。これには、登記原因証明情報や抵当権設定契約書が含まれます。また、会社法人等番号や不動産所有者の委任状なども必要で、自身で用意するものは認印や運転免許証などの本人確認書類です。司法書士への依頼時には、これらの書類を用意して手続きを進めます。

根抵当権抹消登記の際に必要な費用

根抵当権抹消登記を行うにはどれほどの費用がかかるのでしょうか。司法書士へ依頼するケースを例に、費用の目安を見ていきましょう。

司法書士報酬

根抵当権抹消登記を司法書士へ代行してもらうため、司法書士へ支払う費用です。司法書士報酬は不動産の件数や書類の枚数によっても変動します。費用は不動産1件あたり、1万5,000円~3万円(別途消費税)が目安です。

登記申請の登録免許税

登記手続きの際に発生する税金です。登記申請する不動産1件につき、1,000円の登録免許税がかかります。

その他の雑費

登記簿謄本の発行手数料や司法書士から不動産所有者へ書類を郵送する際の費用が発生します。書類の部数や内容により費用は変動しますが、2,000円~3,000円ほどが目安です。

上記から、不動産1件の根抵当権抹消登記を司法書士へ依頼した場合の費用目安は18,000円~34,000円です。司法書士報酬により費用が大きく変動することを覚えておきましょう。

根抵当権が抹消されたら

根抵当権の抹消登記を終えて所有する不動産の根抵当権が抹消されたら、売却や譲渡など不動産運用を自由に行うことができます。不動産の売却は売りに出すタイミングや手続きを進めるスピードによって結果が異なることも多いです。売却を目的として根抵当権の抹消登記を行った場合は、抹消登記終了後、できるだけ早い段階で売却の準備を進めることがおすすめです。

根抵当権付き不動産売却の際に押さえておくべきポイント

根抵当権が設定された不動産を売却する際には、根抵当権抹消手続きの進行に大きく関わるポイントとして、金融機関などの根抵当権者から根抵当権の抹消の許可がおりるかどうか、などのポイントがあります。
ここでは、根抵当権が設定された不動産売却で押さえておきたい重要なポイントについて解説していきます。

債権者(金融機関など)が抹消に応じてくれるかが売却するかどうかの分岐点

根抵当権の契約内容はすべて同じとは限りません。「債権者の許可なく不動産の所有権を移転してはならない」という条件のもとで根抵当権が設定されている場合、根抵当権を抹消することに対し、根抵当権者の承諾を得てからでないと不動産の売却を進めることができません(売買契約は可能でも所有権が移転する引き渡しができない等)。根抵当権の抹消手続きを円滑に進める為にも、既存の根抵当権の設定の契約内容をよく確認しておきましょう。

また、根抵当権の抹消を目的として多額の借入金を一度に全額返済するなどの行為に対しては、根抵当権者から高額な手数料や違約金を請求されるケースもあるため注意が必要です。根抵当権が設定された不動産の売却を希望する場合、根抵当権者との交渉を先決とし、根抵当権抹消手続きが進められることを確認してから売却準備を始めましょう。

根抵当権設定者と債務者が違う可能性に注意

担保とする不動産を所有している人を、根抵当権設定者(金融機関などの根抵当権者から根抵当権を設定された人)と呼びます。根抵当権設定者が融資を受けている場合は根抵当権設定者、兼、債務者となりますが、根抵当権の契約では根抵当権設定者と債務者が異なるケースもあります。不動産を所有する根抵当権設定者以外の第三者が融資を受けて債務者となっている場合などが該当します。

根抵当権設定者と債務者が異なると、根抵当権設定者の債務状況などによっては、担保となる不動産を売却しても債務の返済が十分に行えない可能性があります。このようなケースでは元本の確定手続きにより根抵当権の性質を消滅させ、一般的な抵当権の扱いを受ける必要があります。
民法(第398条19)では、根抵当権設定者は、根抵当権の設定から3年が経過した時点で担保すべき元本の確定請求を行えるよう認められています。

根抵当権付きの不動産を購入する場合も同様の注意が必要

購入希望の不動産に根抵当権が設定されている場合、根抵当権者が根抵当権の抹消に応じてくれなければ、売買契約を締結しても不動産の所有権を移転することができません。このようなケースでは、根抵当権の性質を理解したうえで、不動産購入前に売主へ「根抵当権の抹消手続きが可能かどうか」確認することが重要です。

不動産の売却の際は生和コーポレーションにご相談ください

抵当権と根抵当権の違いや、根抵当権の抹消手続きについて解説しました。
生和コーポレーションでは、土地活用や資産運用のための不動産売却に関するご相談を積極的に承っております。土地活用のためにマンションの建築・経営をお考えの場合にも、資金計画から建築後の賃貸経営サポートまで長期的なフォロー体制を整えています。マンション開発用地、1棟マンション、底地などの運用もおまかせください。
不動産の相続や売却、購入、建て替えに際して根抵当権の抹消登記が必要な場合には、司法書士等の専門家のご紹介も行っておりますので、お気軽にご相談ください。

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記事監修者プロフィール

生和コーポレーション株式会社
統括本部
宮本勇輝
営業部に所属し、不動産オーナー様への土地活用の企画提案営業を経験し、土地活用・賃貸経営に関する豊富な知識を有している。
現在は営業部やマーケティング部のイベント立案、統括業務に従事している。
【保有資格】宅地建物取引士

生和コーポレーション編集部

「すべてはオーナー様のために」をテーマに、土地をお持ちの方の目線で、不動産の有効活用に関連する情報を発信しています。当社の豊富な実績をもとに、税理士や建築士、宅地建物取引士などの有資格者が監修した記事も多数掲載。賃貸マンションの建設・管理から相続や税金の話まで、幅広いコンテンツを公開中。

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