アパート経営におけるインターネット導入費用の目安と利益を出すポイント、注意点を解説

賃貸マンションや賃貸アパートを経営している方のなかには、インターネット設備について悩んでいる方もいることでしょう。どの設備をどの程度投入すべきなのか、導入費用の相場など、気になるポイントは人によってさまざまです。

そこで今回は、インターネット導入についてどのような接続設備が必要なのか、その種類やそれぞれのメリット・デメリットと併せて解説します。加えて、インターネット導入費用の目安、インターネット導入を成功させるためのポイントと注意点も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

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インターネットの接続方式別のメリット・デメリット

インターネットの接続方式には、有線・無線接続をはじめさまざまな接続方法があり、それぞれ特徴やメリット・デメリットが異なります。

ここでは、以下の3つの接続方法について、それぞれの特徴やメリット・デメリットを解説します。

・ 各住戸に有線接続で接続
・ 共有部のWi-Fiルーターから各住戸に無線接続するケース

ご自身が経営されるマンション・アパートにはどの方法が適しているのか、ぜひ確認しながら読み進めてください。

各住戸に有線接続

まず紹介するのは、各住戸に有線接続を行なったうえで、入居者が無線接続を行なえるように、オーナー様がWi-Fiルーターを用意・設置するケースです。インターネットを導入している賃貸住宅ではもっとも一般的な接続方法だといえます。

インターネットが導入されていないマンション・アパートに、オーナー様が新規でインターネットを導入する場合は、既存入居者の退去防止や新規入居者の需要獲得による空き室対策につながります。

ただし、インターネットを導入すると初期費用や月額費用が発生し、建物の構造次第では工事が大規模になる可能性があります。

この接続方法のメリットは、各住戸で無線接続を行なえるため通信が安定する点、建物の構造に依存せずに導入が可能な点です。一方で、Wi-Fiルーターを各住戸に設置する際、事前に入居者へ連絡して日程を調整する必要があるため、調整次第では導入工事までに時間がかかる傾向にある点はデメリットといえます。

また、インターネット回線にこだわりを持った入居者が、別のWi-Fiルーターや有線接続を自身の住戸に導入することを希望するケースもあるでしょう。その際の工事費用などの導入費用や月額費用は入居者負担となるため、棟全体の月額費用が変動する場合があります。

このように入居者が独自でインターネットを導入するケースでは、工事の際に壁の穴開けなどの作業が発生する可能性がある点に留意し、あらかじめ対応できるようにしておくとスムーズです。

また例外として、オーナーがWi-Fiルーターを用意せず、各住戸の有線接続のみを行なうケースもゼロではありません。

この接続方法のメリットは、有線+Wi-Fiルーターの接続方法と同様有線で各通信機器を直に接続するため通信が安定しやすい点、住戸の広さや建物の構造に関係なく導入できる点です。一方でデメリットとして、導入工事では室内への立ち入りを要するため、すでに入居者がおり物件に追加で導入する場合には日程調整が必要になります。そのため、導入までに時間がかかる点が挙げられます。

共有部のWi-Fiルーターから各住戸に無線接続するケース

最後に紹介するのは、建物の共有部に有線でインターネットを導入したうえでWi-Fiルーターを設置し、そこから各住戸に無線接続を行なう方法です。この接続方法は、古いアパートで採用されていることがあります。

各住戸に回線やルーターを設置する必要がなく手軽かつ安価な費用で行なえる点、工事完了までの期間が短い点がメリットです。一方、建物の構造によっては接続が不安定になり、接続不可になってしまうおそれがある点は、デメリットだといえます。

また、共有部に設置しているルーターのパスワードが流出すると、アパートの入居者以外の人も使用できるようになってしまうので、セキュリティ面にも注意が必要です。このような理由から、共用部からのWi-Fi接続はあまり一般的な方法ではない点に留意しておくとよいでしょう。

賃貸マンション経営・賃貸アパート経営でかかるインターネット導入費用

次に、経営している賃貸マンションや賃貸アパートにインターネットを導入した場合の費用目安を紹介します。

前提として、建物の構造によっては、すでにオーナー様負担にてインターネット設備が導入されていても、回線の通信速度や環境にこだわる場合は、入居者が自身の住戸に光回線などを直接導入することも可能です。ただし、その場合の導入費用は入居者が負担することになります。

インターネットの導入時にかかる費用には、おもに「初期費用」と「月額費用」があります。初期費用としてかかる工事費用の目安は、数万円~数十万円程度とされています。月額費用には月々の通信量や保守点検費用が該当し、費用の目安は1万円~3万円前後です。

ただし、インターネットの導入費用には、建物の構造や部屋の面積、戸数、利用する回線の種類、契約するインターネット通信会社によって異なります。

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インターネット導入で賃貸アパート・賃貸マンション経営を成功させる4つのポイント

インターネットの導入によって、賃貸マンション・賃貸アパート経営を成功させるためのポイントは、以下の4つです。

・ 無料インターネットを完備する
・ 無料Wi-Fiを完備する
・ 家賃に上乗せする
・ インターネット導入によって入居するターゲットを見極める

インターネットの導入によって賃貸経営を成功させるには、建物の規模やコストに見合ったインターネット設備が必要です。

ここでは、どの程度のインターネット設備が必要かを踏まえ、インターネットの導入を成功させるためのポイントを解説します。

無料インターネットおよび無料Wi-Fiを完備する

かつては、光ケーブルなどの固定回線のインターネットを無料で使えることが、入居者に選ばれるマンション・アパートの条件の一つでした。ただし、以下の理由により、現在ではその優位性は限定的なものになっていると考えられます。

・ 家賃が多少割高になる
・ スマートフォンやタブレットの普及で固定のインターネット回線の必要性が低下した
・ 携帯電話会社による囲い込み戦略(スマートフォンとインターネット回線の同時契約で割引など)

費用対効果やモバイル技術の進歩を考えると、無料インターネットを完備するかどうかは、よく考えて実行する必要があります。

また、賃貸マンション・賃貸アパート経営において、現在主流になってきているのが無料Wi-Fiの完備です。無料Wi-Fiの設置方法には、各住戸にWi-Fi機器を設置するタイプと、共用部にWi-Fi機器を設置して各住戸をカバーするタイプの2種類があります。なお、無料Wi-Fiは各住戸に設置するのが一般的であり、共用部の設置は例外的な方法であると留意しておくとよいでしょう。

インターネット回線の安定性や使い勝手の観点からすると、各住戸にWi-Fi機器を設置するタイプのほうが優れているといえます。一方、共用部にWi-Fi機器を設置するタイプは、オーナー様側の費用負担が少ないことがメリットでしょう。

同様のサービスを、数多くのインターネット通信会社やインターネット関連機器会社が提供しています。そのため、無料Wi-Fiを導入する場合は、できるだけ複数のサービスを比較してから決めるのが得策です。

また、インターネット関連のサービスはこの先も大きく変化し、次々と進化したサービスが誕生することが考えられるため、高額投資や変更しにくい設備の導入は極力避けるのが無難でしょう。その点、取り外しや変更が比較的容易な無料Wi-Fiは、今後シェアの拡大が予想されます。

家賃に上乗せする

賃貸マンション・賃貸アパート経営で無料インターネットを提供する場合は、初期費用や月額費用をオーナー様が負担することになります。そこで、その費用負担分を各入居者の家賃に上乗せすれば、かかったコストの回収が可能になるでしょう。

個人契約よりも少ない支出でインターネットを利用できるのは、入居者側にとっても大きなメリットです。結果的に、長期入居や新規入居率の向上につながると考えられます。

インターネット導入によって入居するターゲットを見極める

インターネットを導入して、空室対策や家賃アップなどにつなげるためには、インターネットを必要とする入居者層はどこなのか、正しくターゲティングすることが重要です。

インターネット環境にこだわりを持つ層の一例としては、日頃スマートフォンやタブレットをよく使用する人が挙げられます。また、プライベートで動画サイトやゲームなど、インターネット上のコンテンツを楽しむ人、リモートワークにより在宅で仕事をする人などが該当します。

上記に加え、個別でインターネット契約や使用料の支払いをしたくない人、入居してすぐインターネットを使用したい人などもターゲットになり得ます。入居者の募集時には、インターネット設備を導入していることや、ターゲット層の興味を引くような情報を発信することで、より入居率を高められるでしょう。例えば、物件情報に「インターネット完備」「光ファイバー対応」などと記載すると、インターネット設備の有無や回線の種類を気にしているターゲット層の興味を引きやすくなります。

賃貸マンション・賃貸アパート経営でインターネットを導入する際の注意点

賃貸マンション・賃貸アパート経営でインターネットを導入する際は、入居者が快適にインターネットを利用できるよう、高速通信が可能なインターネット回線を選ぶことが大切です。また、サポート体制が充実しているサービスを選ぶことで、導入後のトラブル時にも安心して対処できるでしょう。

最後に、賃貸マンション・賃貸アパート経営でインターネットを導入する際の注意点について詳しく解説します。

回線速度に注意する

たとえインターネットが無料で利用できたとしても、回線速度が遅い場合は入居者からクレームが入ることが考えられます。回線速度について入居者がストレスを感じる状況が続く場合は、入居者の退去にもつながりかねないため注意が必要です。

また、インターネット回線には光回線だけでなくケーブルテレビ回線や光回線普及前に主流だったADSL回線など種類がありますが、通信速度を重視するなら光回線の導入をメインに検討しましょう。光回線は現在もっとも一般的な回線であり、光ファイバーケーブルを使用している光回線を導入すれば、電波の影響を受けることなく高速で通信が実現します。高速通信が可能な物件は人気が高いことから、安定的な家賃収入にもつながるでしょう。

サポート体制が充実しているか重視する

導入するインターネット通信会社を検討する際は、導入後のサポートの有無やサポート内容をしっかりとチェックしましょう。

例えば、サポートの対応時間は業者によって異なり、対応時間が限定されている場合もあれば、24時間365日対応している場合もあります。

これらのサポート内容が充実している業者を選ぶことで、万が一トラブルが起きた際にも安心して対処できるでしょう。

まとめ

オーナー様が賃貸マンションや賃貸アパートにインターネットを導入するとなると、初期費用および月額費用がかかります。一方で、インターネット導入は、インターネット環境を求める入居者の獲得が期待できるため、空き室対策や安定した家賃収入につながる可能性があります。

そのためには、導入にかかった費用以上に家賃収入が増加するように、インターネット設備の仕組みや入居者を集めるための対策についてよく知っておく必要があるでしょう。

インターネットを導入するにあたり通信会社を選ぶ際には、導入費用はもちろん回線速度やサポート体制などを十分に比較検討しましょう。そうすることで、トラブルが起きた際にもスムーズに対応してくれるような、信頼できるインターネット通信会社を選択できるはずです。

現在、インターネットの導入をはじめとし、マンション経営・アパート経営にお悩みの方は、ぜひ生和コーポレーションにご相談ください。

生和コーポレーションでは、賃貸経営など土地活用に関するどのようなお悩みにも丁寧にお応えします。オーナー様のお悩みに合った解決方法をご提案できますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。