「土地活用」と聞くと、大地主がその土地を活用し、大々的な事業を行うというイメージを抱きがちです。しかし実際は、60坪程度の狭小地を「土地活用」しているオーナーさんも多いと言われています。一見使い道の無さそうな狭小地であったとしても、きちんと投資・管理さえすれば、利益を生み出す可能性があるのです。では、「土地活用」には具体的にどの様な種類が存在するのでしょうか。
ここでは基本となる3つの土地活用の種類と特徴について見ていきましょう。
土地活用の基本「賃貸経営」
オーソドックスな土地活用方法と言えば、「賃貸経営」でしょう。これは「土地に建物を建設し、賃貸をする事により収入を得る」というタイプの活用法です。賃貸というとアパート・マンションというイメージを抱きがちですが、集合住宅以外にも戸建てや事務所・店舗として貸し出すことも可能です。また、「賃貸経営」には税制上でのメリットも多く、節税対策をも見込んだまさに「土地活用の王道」と言えるものですが、大抵の場合は金融機関から借入れた資金で建設するので、事業に失敗した場合は返済が困難になるというリスクがないわけではありません。
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少ない投資で始められる「駐車場経営」
狭小地を活かす土地活用方法としては、少ない投資で始められるコインパーキングや月極駐車場などの駐車場経営が有名です。この場合、土地周辺の交通量や自家用車利用状況など、周囲の環境を十分に考慮する必要があります。また、平面駐車場だけでなく、機械式・自走式の立体駐車場にするなど、工夫次第でより多くの収益が見込めますが、税制上のメリットは殆どありません。
ほぼノーリスク、超ローリターンの「等価交換」
等価交換とは、土地をデベロッパー等の開発業者に提供し、業者の全額負担で建物を建設した後、自身が提供した土地価格に見合った分の建物(一部)を取得するという手法です。自身だけで活用した場合と比較すると、得られる収益は微々たるものになりますが、土地の権利関係が複雑すぎていっそのこと売却してしまいたい、借入リスクを一円たりとも背負いたくないという人に向いている方法です。ただし、土地の所有権は事実上失われてしまう点や、自身で建設会社や管理会社を選べないという大きなリスクがありますので、建設後にどんなトラブルが起こったとしても、業者に全てを丸投げした代償として受け入れる覚悟が必要でしょう。
リスクの少ない手法としては、他にも「定期借地」や、広い土地や幹線道路に面した土地にファミリーレストランやスーパーなどを誘致する「ロードサイド店舗経営」などがあります。定期借地は、所有する土地をデベロッパーに貸して地代収入を得るため、オーナー様が借り入れをすることなく安定した収入を得ることができます。ロードサイド店舗経営では、定期借地の一種である「事業用定期借地方式」を利用することで、前述の定期借地と同様の地代収入が見込めます。
このように土地活用には数々の種類が存在します。眠っている土地を目覚めさせ、うまく活用・運用することができれば、利益を上げるだけでなく、地域社会への貢献にもなります。ぜひ専門家の話を聞きながら、その土地にあった運用方法を考えてみてください。
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