サブリース問題・トラブルはなぜ起きてしまうのか。原因と対処法とは

サブリース問題・トラブルはなぜ起きてしまうのか。原因と問題点を理解し対処法を知る

賃貸経営において、サブリースは大変便利な仕組みです。賃貸経営に興味はあるが、あまり時間を割けないなどの事情がある利用者には、多くのメリットがあります。ただし、社会問題化したトラブルが発生してしまったことも事実です。

今回はサブリースの仕組みの基本をおさらいするとともに、サブリース問題の内容と原因を改めて検証します。その上で、トラブルの対処法も確認していきましょう。

サブリースとは 

サブリースとは、一括借り上げによってオーナー様の家賃を保証する制度を指します。サブリース会社がオーナー様から賃貸物件を一括して借り上げ、一戸単位で転貸するシステムです。
物件の管理、入居・退去に関する各種手続き、賃料回収などはサブリース会社が行い、オーナー様には契約内容に基づいた家賃が支払われます。

サブリースのメリット

オーナー様は、入居・退去の手続きや家賃の集金業務から解放され、所有物件の各種管理業務に労力がかかりません。また、契約期間中は一定の家賃が保証され、安定した収入を得ることができます。

サブリースのデメリット

オーナー様の家賃収入は物件の入居状況に関わらず一定となるため、経営の工夫によって収益の向上を測ることは難しくなります。

また、家賃が保証されるのは該当の契約期間だけです。物件の管理状況や周辺の状況変化によっては、更新時に賃料を下げざるを得なくなり、収入が下がってしまう可能性があります。

サブリース問題とは 

不動産オーナー様とサブリース会社との間に起こる各種トラブルは、「サブリース問題」と呼ばれます。一時期、社会問題化したこのサブリース問題を検証してみましょう。

シェアハウスの事例 

2018年、女性専用シェアハウスのサブリース運営を行っていた会社が倒産し、オーナー様への賃料の支払いが停止。ローンを組んでいたオーナー様は、融資を受けた銀行への月々のローン返済が困難になり、多くのオーナー様が自己破産、あるいは自己破産に近い状況となりました。

この事例では、女性専用シェアハウスというコンセプトで、オーナー様がサブリース会社との契約を結び、ローンを組んでシェアハウスを建築。それをサブリース会社が一括で借り上げて運営する、という仕組みとなっていました。

しかし、実際の入居率は40%以下となり、完成から1年以上経過しても入居者がゼロという物件も中にはあったようです。そして、次第にオーナー様への賃料支払いが滞り、最終的に支払いは停止になりました。億単位のローンを抱えたオーナー様もいると言われています。

アパート家賃保証減額の事例 

2017年には、あるサブリース会社が、一定の家賃を最長30年間オーナー様に支払うとして、アパート・マンションを販売し、多くのオーナー様がサブリース契約をしました。しかし、その数年後にサブリース会社から家賃の減額を請求されて、金融機関などへの返済が厳しくなり、多数のオーナー様が自己破産をせざるを得ない状況に追い込まれた、ということがニュースになりました。

当初、オーナー様とサブリース会社が結んだ契約では、アパートの空室状況に関係なく、サブリース会社から契約時の家賃を30年間支払われる予定でした。それにも関わらず、実際には、入居率が下がったことを理由にした保証家賃の減額や、家賃保証自体の打ち切りが行われたという事例もあります。

この他にも、トラブル事例として「契約時に約束していた賃料を一方的に引き下げられた」「需要が見込めない土地でアパート建設をすすめられ、空室だらけになっている」といったトラブルが発生しています。

アパート違法建築の事例 

2019年、あるサブリース会社が施工したアパートが違法建築であることが発覚し、その補修のために多くの入居者が退去を迫られることとなった事例もあります。アパートの中には危険性の高い施行不備もあったため、このサブリース会社と契約するオーナー様が集って「被害者の会」を結成する事態にまで発展しています。

なぜサブリース問題が起きてしまうのか 

サブリース問題はなぜ起きてしまうのでしょうか。その原因を探ってみます。

サブリース会社からオーナー様への重要事項の説明が不十分

契約の際に、サブリース会社からオーナー様へ契約に関する重要な項目の説明が不十分なことが原因で、家賃保証などに関して、オーナー様が十分に理解していなかったケースです。

法律・制度の整備が足りない

サブリース契約は、法律・制度の整備が十分とは言いがたいのが現状です。

例えば、国土交通省は「賃貸住宅管理業者登録制度」を設けて業務についてルールを定め、適切な運営と借主及び貸主の利益の保護を求めています。この制度に登録したサブリース会社は、契約締結前に、オーナー様に将来の借上げ家賃の変動に係る条件を書面で交付し、ある程度経験年数のある実務経験者などが重要事項として説明をすることが義務付けられています。

しかし、この制度は任意であるため登録していないサブリース会社も多く、この制度を十分に活用できていないのが現状です。

また、サブリースには宅地建物取引業法が適用されないことも、少なからずサブリース問題に影響があると考えられるでしょう。

サブリースの場合、オーナー様からサブリース会社が物件を借り上げて、オーナー様に成り代わって入居者に物件を貸し出すため、貸主=サブリース会社という事になります。この場合、「宅地建物の売買・交換、または宅地建物の売買・交換・賃貸の代理や媒介」のいずれにも該当しないため宅地建物取引業法が適用されず、規制を受けることがありません。
そのため、サブリース契約をしないと意思表示するオーナー様を勧誘し続けることや、勧誘時に誇大広告することなどができてしまいます。

借地借家法ではサブリース会社が保護される

サブリース契約には借地借家法が適用され、オーナー様が賃貸人、サブリース会社が賃借人、入居者が転借人という関係です。
そのため、賃借人であるサブリース会社が、借地借家法によって守られることになります。

トラブルを避けるための対処法はあるのか

サブリースによるトラブルを避けるための対処法はあるのでしょうか。
一つずつみていきましょう。

契約内容をしっかりと確認する

契約内容の詳細に関して、特に「契約更新」、「家賃の見直し」、「免責期間」、「敷金・礼金の取り扱い」などをしっかりと確認しましょう。
疑問や不安があればすぐに質問して解消し、将来的な収入減につながる不安材料がないようにしておきます。

家賃の引き下げ提案時にはしっかりとリサーチする

サブリース会社から家賃の引き下げを提案された場合、周辺エリアの家賃相場をリサーチし、妥当な金額かどうかを確認します。

サブリース会社に任せきりにせず、事業計画を立てる

サブリース会社に任せきりにせず、将来的なマーケットの変化などを考えて収支を予測し、その上でしっかりと事業計画を立てて、収入を確保します。

上手に利用すれば魅力が多いサブリース契約

サブリース契約では、これまでにいくつかの社会問題が発生しています。調べてみると、サブリースという契約の仕組み自体の問題ではなく、運用方法に問題があることがわかります。
トラブルに巻き込まれないように留意して利用すれば、サブリース契約はオーナー様にメリットの多いシステムであることに変わりはありません。

しっかりマーケティングされた立地や建物、将来的な状況まで考慮された契約内容であれば、オーナー様が安定した家賃収入を得られる仕組みです。
この記事の内容を参考に、土地活用として一括借り上げ制度を利用したアパート・マンション経営を検討してみてはいかがでしょうか。

※写真はイメージです
※本記事は、2019年4月以前時点の情報をもとに執筆しています。 マーケットの変化や、法律・制度の変更により状況が異なる場合があります
※記事中では一般的な事例や試算を取り上げています。個別の案件については、お気軽にお問い合わせください。

生和コーポレーション編集部

「すべてはオーナー様のために」をテーマに、土地をお持ちの方の目線で、不動産の有効活用に関連する情報を発信しています。当社の豊富な実績をもとに、税理士や建築士、宅地建物取引士などの有資格者が監修した記事も多数掲載。賃貸マンションの建設・管理から相続や税金の話まで、幅広いコンテンツを公開中。

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