介護施設による土地活用に適した条件・立地とは

土地や建物に関するコンサルティングカンパニーSEIWAから土地オーナーの皆様の今後をサポートする情報を毎月お届けする「生和ジャーナル」vol82

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社会貢献と長期安定経営を両立!

介護施設による土地活用に適した条件・立地とは

サービス付き高齢者住宅、有料老人ホームetc…、それぞれのメリット・デメリットを解説

長期にわたって収益が見込める介護施設

高齢化で底堅い需要が予想される介護施設

高齢化が進んでいる今日、土地活用の選択肢の一つとして介護施設をお考えの人もいるかと思います。65歳以上の人口は2040年にピークを迎えるとされていますので、それまで介護施設の市場規模は拡大が予想されます。(図1参照)

施設の不足が社会問題になると予想される現在、土地活用として介護施設を運営することは意義があると言えます。

安定した収益が見込める介護施設

土地活用と言えば駐車場や賃貸住宅というイメージですが、介護施設の収益性はどうでしょうか?

実は、一般的に介護施設は賃貸住宅と比べても安定性が高いとされています。施設の利用者に加え、介護保険を扱う保険会社も利用料金を支払う形になるからです。

介護保険に入っている場合、1ヶ月あたりの利用限度額以内なら自己負担は1〜3割なので、高額な施設でも利用してみようと考える人が多くなります。そのため、賃貸住宅より安定した収益が期待できるのです。

賃貸住宅の場合、規模が小さければオーナー様の自己管理も可能ですが、介護施設の場合、そうはいきません。建物の管理はもちろん、利用者にサービスを提供しなければなりませんので、ノウハウを持つ運営会社と長期契約を結んで委託することになります。結果的にオーナー様は、長期にわたって安定した収入を得ることができます。

賃貸住宅に向かない土地でも介護施設は経営可能

介護施設を利用している人は、施設内で生活がほぼ完結してしまうので、外出の機会は少ないと考えられ、交通の便や施設周辺の街の利便性はさほど重要ではないと言えます。

賃貸住宅の場合、駅から遠かったり、近くにコンビニがなかったりすると借手が見つかりにくく、家賃も安くせざるを得ませんが、介護施設はこうした場所でも経営が可能です。逆に、駅前などでは介護施設に必要な広い土地の確保が困難です。

土地や建物について制約があることを忘れずに

介護施設にはある程度の規模が必要なので、大きな土地でないと建設ができません(土地400坪以上、建物延べ床面積800坪以上が目安)。介護施設は遠方からでも利用者を呼ぶことができるので、賃貸住宅には大きすぎるような土地の活用法として有効とも言えますが、そもそも狭い土地では成立しない事業なのです。

また、基本的に住戸だけの賃貸住宅に比べると、介護施設の建物は設備などが特殊で、他の用途で使おうとしても難しいのが実情です。そのため転売もしにくくなってしまうということを忘れてはなりません。

目的・入居条件などにより様々な種類がある

老人ホームや介護施設は、運営主体や目的、入居条件により施設の種類が分かれています。大きく分けると、社会福祉法人や自治体が運営している「介護保険施設」と呼ばれる公共型の施設と、民間事業者が運営している施設があり、さらに細分化されています。

ここでは民間型の施設について見てみましょう。主に要介護状態の人を対象とした施設と、自立状態の人を対象とした施設に大別できます。(図2参照)

公共性がある介護施設は、自治体との関係も重要

介護付き有料老人ホーム

介護が必要になったときにホームのスタッフがサービスを提供する施設。要介護者のみが入居できる「介護専用型」と、自立・要支援と要介護の方を対象にした「混合型」があります。

グループホーム

施設がある自治体において住民票を持つ人のみ入居可能。専門スタッフから介護サービス・機能訓練等を受けながら、料理や掃除などの家事を分担し、入居者同士で共同生活を送ります。

住宅型有料老人ホーム

自立・要支援・要介護の人が入居可能。介護が必要になった場合は、訪問介護や通所介護などの在宅サービス事業所と入居者個人が契約をして介護サービスを受けます。有料老人ホームに占める割合が高いのはこのタイプです。(図3参照)

サービス付き高齢者住宅(サ高住)

有資格者の相談員が常駐し、住民の安否確認と生活相談サービスが受けられます。「特定施設入居者生活介護」の指定を受けている施設では介護付き有料老人ホームと同様のサービスも提供します。

自治体への届け出や運営会社との契約が必要

老人ホームや介護施設はいつでも建てられるわけではなく、自治体への事前確認が必要です。自治体では設備や居室面積、職員配置などについて基準を設けています。特に介護付きの施設は、都道府県が認定する「特定施設入居者生活介護」の指定を受ける必要があり、簡単には開設できません。また、建てて終わりではなく、運営会社と適切な条件で契約を交わす必要があります。

当社なら、その土地にどのような施設が最適か、ご提案や市場リサーチ、運営会社の選定までお手伝いすることが可能です。プランニングや事業計画の提案は無料ですので、お気軽にご相談ください。

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ONE POINT!

石井 智彦

HITOWAケアサービス株式会社
開発部次長 石井 智彦

土地活用としての有料老人ホーム

有料老人ホームは建築基準法で居住用とみなされますので、規制が厳しい用途地域でも選択できる活用方法です。また、有料老人ホームは住居環境として考えるので大きな前面道路は必要ありません。
その反面、行政によって地域ごとに介護付き有料老人ホームのベッド数(床)が割り当てられており、行政による整備が終わってしまうと建設できなくなってしまう可能性があります。
建設を検討しているオーナー様には、長期契約や撤退した場合の賠償金などをご説明し、現場の施設もご見学いただいて、地域への貢献等も含めて総合的にご案内します。その結果「これならぜひ進めたい」とおっしゃっていただくことが多いです。ご自身に介護が必要になったら入りたい、とのご要望も数多くございます。

介護事業の基礎知識を
身につけるための本

福祉介護事業の経営者・施設長のための経営ノート

『福祉介護事業の経営者・施設長のための経営ノート』
大坪信喜著

様々な分野や業界からの参入が進む介護福祉業界。経営者や管理職に向け、実践的知識を習得しようとするための羅針盤となるような原理原則を、福祉介護事業の経営コンサルタントが解説。(2052円)

▸問合せ セルバ出版
https://seluba.co.jp/

ストーリーで学ぶ 介護事業共感マーケティング

『ストーリーで学ぶ 介護事業共感マーケティング』
藤田直 著

福祉事業経営者でありながら福祉事業の経営コンサルティングも手がける著者が、数多くのコンサルティングのなかでたどりついた「共感マーケティング」について伝授。(864円)

▸問合せ 幻冬舎
https://www.gentosha.co.jp/

世界の有名な建築物をご紹介します!

ヘイダル・アリエフ・センター(アゼルバイジャン)

ヘイダル・アリエフ・センター(アゼルバイジャン)

自然博物館、水族館、プラネタリウム、亜熱帯温室や研究所がひとつの建物に集められた施設。1853年に設立され、2008年に大規模なリノベーションが行われました。その際に設計を担当したのが、ポンピドゥー・センターや関西国際空港旅客ターミナルビル、銀座メゾンエルメスなどを手がけたイタリアの建築家レンゾ・ピアノです。細い部材で骨格を形作り、太い柱がない建物は軽やかな印象。屋上は緑化されていて、周囲の公園との一体感を感じさせます。建物内には大きな球体が二つあり、一つはプラネタリウム、もう一つのガラスの球体は植物園となっています。

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