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土地や建物に関するコンサルティングカンパニーSEIWAから土地オーナーの皆様の今後をサポートする情報を毎月お届けする「生和ジャーナル」vol78

SPECIAL FEATURE
「立退き料」の相場は?「定期借家契約」をどう使う?

土地活用の「退去」「立退き」リスクを徹底解説

「借地借家法」は借主優位。基本を押さえてトラブルを回避。

借主への補償を織り込んだ立退き交渉

借地借家法は借りる側に優位

老朽化した建物を建替えたい、建物を売却したいといった経営上の理由によって立退き(解約申し入れ)の交渉が必要となる場合があります。賃貸住宅の老朽化は、メンテナンス費用の増加や防災面の問題、資産価値の低下といったリスクに直結しますので、建替えとこれに伴う立ち退き交渉を避けることはできません。

土地や住宅の貸し借りには借地借家法が適用されます。古い法律では立場が弱かった借主を保護するため、借地借家法は借りる側に強い権利を与える内容となっています。そのため一般的な賃貸契約の場合は、契約期間が満了しても退去の強制はできません。立退きの交渉は、こうした前提を踏まえて行う必要があります。

立退きの交渉は6カ月以上前からが基本

立退きの通知は、契約期間満了の6カ月前から1年前までの間に行わなければなりません。実際には余裕をみて1年以上前から交渉を行うケースもあります。

6カ月猶予の条件を満たしている場合でも、解約申入れには正当な理由(正当事由)が必要です(借地借家法28条)。正当事由とは、建物の老朽化に伴う耐震性の不足などです。しかしこれも絶対というわけではなく、個々のケースで変わってきます。

ケースにより異なる立退き料の相場は?

貸主の都合で立退いてもらう場合は、立退き料を支払うのが通例です。立退き料を、正当事由を補完するものと裁判所が認めた例もあります。

では、立退き料の実態はどうなっているでしょうか? 立退き料の支払いは必須ではありませんし、金額に基準があるわけでもありませんが、賃借人が新しい住居を探すための費用(保証金・敷金・礼金・仲介手数料など)や 移転先に引越をするための引越費用として、家賃の5~6カ月分を支払う例が多いようです。なお、建物の耐震性に問題がある場合は正当事由があるものとみなされ、立退き料がもっと安くなるケースもあります。いずれにしても金額は交渉次第という側面があり、場合によって大きな差が出ることもあります。

店舗やテナント、事務所などは立退きで「事実上失う利益」の保障も必要になります。そのため住宅よりも立退き料が高額になり、家賃20年分になった例もあります。店舗やオフィス併用の賃貸住宅の場合は、交渉にも注意が必要です。

立退き料だけではすまないケースも

退去を借主が了解したのに、引越し先が決まらなくて退去できない場合、借主の引越し先を貸主側で探すこともあります。

交渉が難航した場合は、裁判も視野に入れる必要がありますが、これはあくまで最終手段。借主との話し合いで解決するのがベターです。そのためにも、日頃から貸主や管理会社が借主と信頼関係を築いておくことが大切です。

定期借家契約でリスクを低減

一般的な賃貸借契約では、貸主からの解約や、契約期間満了時の更新の拒絶は基本的にできません。これに対し定期借家契約では、契約期間が終了すると確定的に契約が終了し、確実に明け渡しを受けられます。また、契約期間も自由に定めることができます。なお、契約期間が満了しても双方合意による再契約は可能です(図2参照)。

専門性が求められる立退き交渉

立退き交渉のトラブルは専門家に解決を依頼

立退き問題には過去に様々な事例や判例が存在しますが、個々の事情により解決のプロセスも異なります。

  • なかなか退去に応じてもらえず、高額の立退き料を要求された
  • 借主の一人がリーダーになって、集団での交渉に持ち込んできた
  • 長年、安く貸していた借主から、同条件の引越し先が見つけられないので立退けないと言われた

このようなケースでは、オーナー様がご自身で対応することは困難なので、専門家に解決を依頼すべきです。当社には、立退き問題に強い弁護士などによるバックアップ体制があります。オーナー様に代わって交渉をまとめるノウハウがありますので、お気軽にご相談ください。

ワンポイント

千代田総合法律経済事務所
弁護士
中尾 宙史

立退き交渉の大事な第一歩

通常、借家契約の期間満了を理由に立退き交渉をするためには、期間満了日の1年前から6ヶ月前までの間に契約を更新しない旨の通知をする必要があります。当該通知を怠ると、期間満了日から6ヶ月以上経過しないと、期間満了を理由とした立退き交渉が出来なくなってしまう場合もあります。すなわち、適切に更新拒絶通知をすることは、立退き交渉の大事な第一歩なのです。
しかしながら、通知期間が経過していた、通知したことの証拠がない、そもそも通知がなされていない(管理会社に任せていたが、同社が通知期間内に通知していなかったことが実際にありました)など、更新拒絶通知が適切になされていないケースが多々あります。
期間満了時の立退き交渉は、法律に基づいて立退きを交渉できる重要なタイミングです。適切に更新拒絶通知を行うため、事前に専門家に相談することをおすすめします。

借地借家法や立退き交渉に
関する実例が学べる本

『弁護士が実践する 不動産投資の法的知識・戦略とリスクマネジメント』
堀鉄平著

民法、借地借家法、宅建業法、建築基準法、相続や民事信託など、不動産にまつわる法律や規制、制度の勘所を解説。法律に馴染みのない不動産オーナーや投資家にもわかりやすい内容。(2700円)

▶問合せ 日本法令
https://www.horei.co.jp/

『実務裁判例 借地借家契約における正当事由・立退料』
伊藤秀城著

賃貸人の賃借人に対する更新拒絶や解約申入れの際に必要となる「正当事由」と、その判断基準の一つである「立退料」に関する裁判例などを裁判官の視点で分類・整理。(2916円)

▶問合せ 日本加除出版
https://www.kajo.co.jp/

世界の有名な建築物をご紹介します!

アルハンブラ宮殿(スペイン)

グラナダ東方の丘に建つ城塞・宮殿。アルハンブラは「赤い城」を意味するアラビア語に由来する呼び名です。現存する宮殿の大部分はユースフ1世とその子ムハンマド5世の治世(14世紀)に造営されました。敷地内には住宅や官庁、厩舎、モスク、学校、浴場など様々な施設があり、数千人が居住していたといいます。スペインにおけるイスラム建築の最高峰と言われるだけあり、壁面を覆う多彩なスタッコ細工や、彩釉タイルによる豊麗な装飾は圧巻。水盤と建物、草木が見事な調和を見せる中庭(パセオ)も、イスラム庭園文化の真髄を示しています。

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